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「夏の仮想・箱根駅伝」男鹿駅伝は中大が優勝 2位の青学大・原晋監督「どんな大会でも1番を目指さないといけない」

スポーツ報知 2024年6月29日 14時24分

 起伏の激しいコースで争われ「夏の仮想・箱根駅伝」と呼ばれる全国男鹿駅伝・大学大会が29日、秋田・男鹿市男鹿総合運動公園発着の7区間66・2キロで行われ、中大が3時間22分42秒で優勝した。

 中大は、1区の本間颯(2年)が青学大の若林宏樹(4年)と29秒差の区間2位で発進すると、2区・佐藤大介(1年)が区間賞の力走で、青学大を追い上げ、3区の山平怜生(4年)が首位に浮上。6区を走った主力の阿部陽樹(4年)の区間賞などの快走で勝ちきった。中大は今年の1月の第100回箱根駅伝では13位に終わったが、予選会(10月)から巻き返しを図る今季、男鹿半島でタフな走りを見せた。

 中大と1分32秒差の2位に青学大が続いた。昨季、青学大は男鹿駅伝で完勝し、今年1月の第100回箱根駅伝で2年ぶり7度目の優勝につなげたが、今回は中大に敗れた。青学大の原晋監督(57)は「優勝できなくて残念です。どんな大会でも1番を目指さないといけない。1番を目指さなければ、本当の強さは生まれませんから」と厳しい表情で話した。その中で収穫もあった。主力の若林宏樹が1区で実力を発揮し、区間賞。弟のルーキー良樹も5区で区間賞と10秒差の2位と健闘し、5区終了時点では中大と7秒差まで迫った。「若林兄弟はしっかり走りましたね」と指揮官は評価した。

 3位は東京国際大。5区の冨永昌輝(4年)の区間賞が光った。昨年10月の箱根駅伝予選会でまさかの敗戦を喫したが、2年ぶりの箱根路復活に向けて男鹿半島で奮闘した。

 4位は東洋大。1区の久保田琉月(2年)、2区の薄根大河(2年)がいずれも区間4位と苦戦したことが最後まで響いた。区間賞が三つ、区間4位が四つと浮き沈みが激しいレースになった。その中で、23日の全日本大学駅伝関東選考会1万メートル第2組でトップを取った網本佳悟(3年)が中5日で7区に出場し、区間賞を獲得した。今年の箱根駅伝10区区間賞の岸本遼太郎(3年)も同選考会から中5日で3区を走り、区間賞。激坂上りの4区で倉本晃羽(2年)も区間賞を獲得するなど、見せ場と収穫もあった。

 男鹿駅伝は一般(7区間66・2キロ)、高校男子(7区間49・5キロ)、高校女子(5区間21・3キロ)の大会も行われ、一般は新電元工業が3時間31分6秒、高校男子は福岡・大牟田が2時間30分10秒、高校女子は宮城・仙台育英が1時間8分56秒でそれぞれ優勝した。

 男鹿駅伝大学大会の上位成績と区間賞は以下の通り。

<1>中大    3時間22分42秒【1区・本間颯(2年)区間2位、2区・佐藤大介(1年)区間賞、3区・山平怜生(4年)区間2位、4区・田原琥太郎(1年)区間2位、5区・佐藤宏亮(3年)区間3位、6区・阿部陽樹(4年)区間賞、7区・原田望睦(1年)区間2位】

<2>青学大   3時間24分14秒【1区・若林宏樹(4年)区間賞、2区・皆渡星七(3年)区間2位、3区・本間創(2年)区間3位、4区・中村海斗(2年)区間3位、5区・若林良樹(1年)区間2位、6区・田中悠登(4年)区間3位、7区・浜川舜斗(2年)区間5位】

<3>東京国際大 3時間24分53秒【1区・木村海斗(4年)区間3位、2区・菅野裕二郎(3年)区間3位、3区・白井勇佑(4年)区間3位、4区・楠木悠人(4年)区間4位、5区・冨永昌輝(4年)区間賞、6区・大林洸己(4年)区間2位、7区・川内琉生(3年)区間3位】

<4>東洋大   3時間25分18秒【1区・久保田琉月(2年)区間4位、2区・薄根大河(2年)区間4位、3区・岸本遼太郎(3年)区間賞、4区・倉本晃羽(2年)区間賞、5区・高橋康之介(2年)区間4位、6区・稲葉夢斗(3年)区間4位、7区・網本佳悟(3年)区間賞】

▽区間賞

1区(14・9キロ)青学大・若林宏樹(4年)44分18秒

2区(11・8キロ)中大・佐藤大介(1年)36分56秒

3区( 7・5キロ)東洋大・岸本遼太郎(3年)22分27秒

4区( 3・8キロ)東洋大・倉本晃羽(2年)13分18秒

5区( 8・2キロ)東京国際大・冨永昌輝(4年)23分54秒

6区( 9・9キロ)中大・阿部陽樹(4年)29分46秒

7区(10・1キロ)東洋大・網本佳悟(3年)30分13秒

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