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大谷翔平が自己最多50発ペース 好調の要因は打席に入る際のルーチン

スポーツ報知 2024年7月1日 0時30分

◆米大リーグ ジャイアンツ7―14ドジャース=延長11回=(29日、米カリフォルニア州サンフランシスコ=オラクルパーク)

 ドジャース・大谷翔平投手(29)が29日(日本時間30日)、敵地・ジャイアンツ戦に「1番・DH」でフル出場し、2試合ぶりの26号ソロを放った。直近12戦9発の量産態勢で、6月は月間12発目。シーズン162試合に換算すると21年の自己最多46発を上回る50発ペースとなった。さらに欠場を挟まない8試合連続四球は自己最長。無双状態に入っている大谷の好調の要因を安藤宏太記者が見た。

 甘い球は確実に捉える。大谷の好調の要因は選球眼の良さにある。3回1死。追い込まれ2球ファウルで粘ると、真ん中付近の85・6マイル(約137・8キロ)スライダーを中堅に運んだ。

 2戦ぶりの本塁打となる26号ソロ。直近12試合で9発目で、リーグ2位のオズナ(ブレーブス)に5本差だ。1点を追う4回の3打席目は四球を選んで一時逆転につなげ、延長11回無死二塁では2戦連続の申告敬遠。一挙7得点につなげた。欠場を挟まない8戦連続四球は米自己最長。勝負を避けられている面もあるが、ボール球をしっかり見極められている証拠でもある。

 月間12発。捉えたボールはほぼ全てが真ん中付近の甘い球。決して難しい球をはじき返しているわけでない。「基本的にはストライクを打つ、ボールは見送る。それが一番大事」と信念はいたってシンプル。打席に入る際にバットを地面に置くようにするルーチンで、立ち位置や構えが安定し選球眼が進化した。前日28日は、際どい判定で見逃し三振。本塁打は出ず10戦連続打点も止まったが、“ゾーン管理”は揺るがない。

 延長11回、今季最長3時間45分の熱戦に、ロバーツ監督も「翔平、きょうホームラン打ったっけ? 昨日じゃなかった?」と冗談を口にするほどだったが「広角に打つ時は絶好調の印。打点が記録されたから、また連続記録がスタートするかもね」とうなずいた。

 試合後には現地記者に「See you guys(またね)」と英語であいさつしてご機嫌そうに帰った大谷。21、23年は後半戦の失速と故障で日本人初の50発には届かなかったが、夢の大台へも期待は膨らんでいく。(安藤 宏太)

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