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【高校野球】札幌日大が4年連続南北海道大会出場…プロ注目左腕・小熊梓龍が脱力9奪三振

スポーツ報知 2024年7月1日 9時13分

◇第106回全国高校野球選手権 南北海道大会Bブロック代表決定戦 札幌日大9-2東海大札幌=7回コールド=(30日・札幌円山)

 8地区で代表決定戦が行われた。札幌地区の札幌日大は、プロ注目左腕・小熊梓龍(しりゅう、3年)が7回2失点と好投し、昨秋全道準Vの東海大札幌を撃破。4年連続の南北海道大会出場を決めた。1日に札幌地区の代表決定戦が行われ、南北大会に出場する代表32校が決定する。

 札幌日大・小熊が“第一関門”を突破した。昨秋準V、今春4強の東海大札幌に対し、7安打を浴びながらも2失点。「序盤のピンチを守備に助けられて、いい流れに乗っていけた」と大粒の汗をぬぐいながら投球を振り返った。

 昨秋、今春と優勝した北海に敗れ、道大会出場を逃した。2季連続地区敗退の悔しさを胸に秘め、「甘く入ったら持っていかれる。厳しくコースに投げることを意識して」マウンドへ。130キロ台後半の直球と決め球のスライダーを低めに集め、5回まで無失点。6、7回に1点ずつ失ったものの、巧みな投球術で9三振を積み重ね、大崩れはしなかった。

 直球の最速は143キロ。突出したスピードではないが、森本琢朗監督(43)は「球速は目立たない。何か物足りないように見えるけど、勝つピッチャーになってきている」とゲームメイク能力を高く評価する。一球一球全力で投じていた昨年までとは違い、脱力を意識してから制球が安定。昨秋以降、夕食で口にする白米の量を倍にして体重が約10キロ増えたことで、7、8割の力でもキレのある球を投げ込めるようになった。

 エースナンバー「1」を背負い、自身2年連続で出場する南大会。昨年は準決勝で涙をのんでおり雪辱に燃えている。「自分たちの目標は日本一。一戦決勝で戦いながら通過点という気持ちでやりたい」。ノーシードから南北海道の頂点へ。札幌日大の絶対的エースが夏の聖地に導く。(島山 知房)

 〇…Cブロック・札幌第一は北星学園大付に6-4で2年連続29度目の出場。3番・阿部拓貴内野手(3年)がダメ押し打を放った。1点リードで迎えた9回。1死一塁で「(2年生投手の)半田のために、もう1点取ろう」と打席へ。プロ注目右腕・石田の直球を捉えた打球は中堅手の頭上を越え、勝利に大きく近づく適時三塁打。本職は投手で、最速は145キロ。春の1から3に背番号が変わって最後の夏を迎えたが「番号は気にしていない。南大会でも投打でベストを尽くしたい」と腕をまくった。

 〇…Aブロック・札幌光星は札幌南に7-0(7回コールド)で2年連続18度目出場。最速141キロ右腕・粕谷脩真投手(3年)が、7回1安打無失点で2試合連続完封勝利。昨年までの上手からスリークオーターに腕を下げた右腕は、130キロ台後半の直球に加え、切れ味抜群のスライダー、チェンジアップで相手打線を翻弄(ほんろう)した。地区1回戦途中から18イニング連続無失点継続中の背番号1は「市外からも札幌からも強い高校が出てくる。より一層気を引き締めたい」と南大会に向けて意気込んだ。

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