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巨人・坂本勇人の「練習量がとにかくすごい」キレ求め、体を根底からつくり直した2軍での1週間

スポーツ報知 2024年7月5日 5時0分

 打撃不振のため、ファームで調整している巨人・坂本勇人内野手(35)の復調への足音が次第に強くなってきた。4日はジャイアンツ球場で合流8日目の練習を行い、「体のキレ」を復活へのキーワードに挙げて猛暑の中でハードな坂道ダッシュを敢行。懸命に汗を流す坂本の1週間を、野手担当の内田拓希記者が「見た」。

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 復活に懸ける思いがほとばしっていた。気温30度を超えるジャイアンツ球場。坂本は室内でのストレッチを終えて午前10時40分にグラウンドへ姿を現すと、約50メートルの坂道ダッシュを開始。ほぼ休みなく1時間以上のフィジカルメニューで体を追い込み続けた。酷暑下のハードトレにも「全然、普通でしょ」と汗を拭ったが、関係者は「思った以上に体を追い込んでいる。練習量がとにかくすごい」と舌を巻いた。

 打撃不振の原因と自己分析する「体のキレ」を求めての“ミニキャンプ”。6月27日にファームに合流してから約1週間で、休養日は1日のみ。3日には予定していたノックが急きょキャンセルになるほど、体を極限までいじめ抜く走り込みが連日、続いている。「(体の状態が)『いいな』という時もあった。でも、なかなかいいなという期間が短い」と好調時の状態を長くキープするために、体を根底からつくり直している。

 6月29日には高橋由伸さん、2日には原辰徳さんがG球場を個人的に訪問。ミスター赤ヘルの山本浩二さんからも阿部監督を通じて激励のコメントが届いた。歴代、ともに戦ってきた監督など球界のレジェンドから見ても、坂本はこんなはずではない、という思いなのだろう。

 ノックバットでの打撃練習など、今季は行っていなかった練習法を取り入れ「何かを思い出しながらやれたらいい。やれることは全部やりたい」と試行錯誤を続ける背番号6。原さんとは監督、選手として計14年間共闘。その期間では不調の際にマンツーマン指導を受けるなど、坂本を誰よりも知る恩師から「何か」を思い出すための助言も届いた。

 練習の最後は「脳に速い動き、刺激を入れる」と室内練習場で170キロの超高速マシンを打ち込むことが恒例となっている。初日は大半が空振りと苦戦したが、この日は快音を連発。終盤の5球は打席から5歩前に出て、右方向にヒット性の当たりを飛ばしてガッツポーズを見せた。「今日は絶対、(マシンの)球速が出てなかったから」と笑ったが、その明るい表情が復活への階段を着実に上っている証しに見えた。(内田 拓希)

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