コントレイルやナリタブライアンなどの名馬を輩出し、馬産地としても知られる新冠町。観光を始め、グルメや絶景なども楽しむことができる。その魅力を、にいかっぷ観光協会の大谷瑠菜観光プロデューサーに紹介してもらった。
◆馬産地で有名 「レ・コードと音楽によるまちづくり」にと町の中心部に建設された聴体験文化交流施設「レ・コード館」には、全国から寄贈された１００万枚以上のレコードが収蔵されています。一部は無料で閲覧、視聴が可能。見学コース（入場料３００円）にあるレ・コードミュージアムでは、音楽の歴史や蓄音機などの希少な文化遺産を見ることができます。またレ・コードホールでは国内最大級のスピーカーシステムで臨場感たっぷりのサウンドを堪能できます。レコードコンサートも毎月開催しており、７月は１７日の午後７時から「〇秒聴けば誰でもわかる名曲特集」をテーマに実施しますよ。
また同館の中央にある入場無料の「優駿の塔」では、地上２５メートルの高さにある展望室から太平洋や日高山脈などを３６０度の大パノラマでお楽しみいただけます。展望室には２０２０年に無敗で３冠馬となったコントレイル号の等身大タペストリーや、９４年の３冠馬ナリタブライアンの馬着や優勝トロフィーなどの記念品も展示されています。近年の町生産の重賞勝利馬の写真やタペストリーも飾られており、競馬ファンには必見のスポットです。
◆ピーマン使用甘味に舌鼓 ６月から収穫期に入るにいかっぷピーマンは、道内出荷量１位を誇るんです。苦みが少なく生でも食べられる甘さが人気のピーマンを使ったピーマンソフトクリーム（３５０円）やピーマンようかん（５６０円）などの商品が、道の駅「サラブレッドロード新冠」で販売されています。どちらも粉末状のピーマンが練りこんであり、ソフトクリームはミルクのコクや甘さのあとにピーマンらしいさわやかさが来る新感覚で好評。ようかんはピーマン２個分が使用されており、あんこの甘さの中にピーマンのさわやかな香りとほんのり苦味が感じられるんです。ソフトクリームは絶賛発売中。ようかんは今月下旬から販売を予定してます。
◆絶景の判官岬 苫小牧方面から向かって来ると、町に入ってすぐ、判官館森林公園内の散策路を進んだ先にある判官岬は、おすすめの絶景スポットです。ここではどこまでも続く太平洋や新冠町の街並みを望むことができます。判官館は一大岩壁でできており、その名称は約８００年前に源九郎判官義経が館を築き、身を安めたという伝説に由来しています。公園内にはキャンプ場やアスレチックなどもあり、家族で楽しめますよ。
◇新冠町 日高振興局内の中部にあり、６月２５日に国立公園に指定された、日高山脈襟裳十勝国立公園の指定区域の町の１つ。人口は５０９４人（５月末日時点）。産業は畑作、酪農、漁業などのほか、馬産が盛ん。ＪＲＡの的場均調教師やシンガーソングライター・向井成一郎の出身地で、７月１３、１４日には向井も出演する「にいかっぷふるさと祭り」が開催される。１９６１年町制施行。鳴海修司町長。