◆第106回全国高校野球選手権 静岡大会▽1回戦 富士市立4-2静清(7日・焼津)
富士市立のエース・小浜将太朗(3年)が投打に活躍。静清との実力校対決を4―2で制した。
多彩な変化球を駆使して8回を5安打2点に抑えると、「右足がつりそうで限界でした」。それでも8回2死三塁で打席が回ると、一、二塁間を破る適時打で2点差に突き放す。この日3本目の安打に「意地でした」と笑った。
悪夢も振り払った。冬からイップスになり制球が乱れ始めた。今春の県大会初戦(対浜松商)は6―2の9回に死球から崩れ、一挙7失点して逆転負け。気持ちを切り替えるのは難しかった。だが捕手の中山や仲間と話し合い、「夏に同じことがないように」と練習を重ねてきた。この日も6四死球と苦しんだが、「静清に勝てたのはうれしい」と声を弾ませた。
勝利が一番の薬。次の相手、シード校の駿河総合にも「粘り強く投げます」と快投を宣言した。
(里見 祐司)