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森保一監督、欧州選手権10試合視察して帰国「非常に学びとなりました」 スペイン―ドイツ戦から刺激

スポーツ報知 2024年7月8日 10時3分

 サッカー日本代表の森保一監督が8日、欧州選手権を視察したドイツから羽田空港に帰国し、報道陣の取材に応じた。

 先月21日に日本を出発し、1次リーグから今月6日の準々決勝・イングランド―スイス戦まで計10試合を視察。「ヨーロッパ各国からサポーターの皆さんが試合会場に訪れていて、非常にフットボールの熱気を感じられて刺激にもなりました。ヨーロッパの頂点を目指す大会で各国が本当に国の威信をかけて戦う姿勢を見て、戦術的にもメンタル的にも非常に学びとなりました」と振り返った。

 最も印象に残った試合の1つには、同5日の準々決勝スペイン―ドイツ戦(2―1)を挙げた。「お互い力があるチームで事実上の決勝戦と言われてるような戦いで、お互い激しく厳しく高い技術・戦術を持って、勝利のために戦いに挑む、全力を出し切るというところを見させてもらった」と声を弾ませた。

 両チームには22年カタールW杯の1次リーグで勝利しており、対ドイツは昨年9月に敵地で4―1で大勝した。

 4強入りしたスペインについては「A代表から育成カテゴリーまで同じ絵を描いてサッカーをできる。戦術の選択肢の中で、選択肢が多いのでそこは判断になってるというところは感じましたし、そういうプレーモデルってすごい大切だなとスペインを見て感じました」。ドイツについては「フィジカル的にこれまで大切にしている局面局面で勝ていって主導権を握る部分と、ナーゲルスマン監督が戦術的にDFと攻撃の部分、ボールをどう動かすかというところの選手のローテーション、ポジショニングを細かく詰めながら戦っているなと思いました」と印象を語った。

 一方で、クラブと代表チームの戦術の成熟度についても言及した。「本当にクラブのように細かくやってるかというと、代表ではそこまでは突き詰めてはやらないんだなっていうのはスペイン―ドイツ戦、私が見た10試合やテレビで見たユーロでは感じました。チーム作りに与えられる時間の中で、ほとんどのチームはシンプルにオーソドックスに戦うというところをやはり軸にしてるなと感じた」とした。

 さらに、大きな刺激を受けたチームに「ポーランド」を挙げた。1次リーグ第3戦のフランス―ポーランド戦を視察。「ポーランドはグループリーグ敗退が決まっていて、でも、敗退だから消化試合ではなく、国を背負って戦うという気持ちがすごく出ていた。最後の1試合に勝ってサポーターの皆さんや国民の皆さんに対して喜んでいただけるプレーをしようと、そういうメンタリティーを感じました。スタンドから見ていたので、ポーランドのサポーターの方々の自分たちの国を代表して戦う選手たちを誇りとして、交代の時とか試合が終わった後にたたえる、スタンディングオベーションをしていたのは印象的でした」と語った。

 ◆森保監督の欧州選手権の視察試合

・6月22日 トルコ―ポルトガル

・6月23日 スイス―ドイツ

・6月24日 アルバニア―スペイン

・6月25日 フランス―ポーランド

・6月26日 ジョージア―ポルトガル

・6月29日 ドイツ―デンマーク

・6月30日 イングランド―スロバキア

・7月1日 フランス―ベルギー

・7月5日 ドイツ―スペイン

・7月6日 イングランド―スイス

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