◆第106回全国高校野球選手権神奈川大会▽2回戦 横浜10x―0座間総合=5回コールド=(9日・平塚)
神奈川ではV候補の横浜は背番号19の1年生左腕・小野舜友(しゅんすけ)が「3番・投手」で先発。投げては3回パーフェクト、打っては3打数3安打2打点の鮮烈デビューを飾った。
投げても打っても“パーフェクト”だった。横浜のスーパールーキー・小野が「3番・投手」で先発し、これ以上ない夏のデビューを果たした。
2年ぶりの甲子園への第一歩。公式戦初先発の背番号19は堂々と左腕を振った。「気持ちが大切。『絶対に打たれない』と常に思いながら投げています」。最速は140キロに届かないものの、ライトゴロもあり9人をわずか26球で料理した。
打者としてもチームを勢いづけた。初回1死三塁。低めを強く遊撃の右への先制内野安打。「3番を打たせてもらっているので、チームの軸となれるように」。2打席目以降も左前、右前へ運んで3打数3安打。ネット裏のスカウトからは「体に力があるので打球が速い。将来が楽しみ」との評価が聞かれた。
同期の林田滉生選手は「芯がしっかりしていて、1年とは思えない落ち着きがある」と小野に舌を巻く。「春から打者でも投球でもチームを引っ張ってきた。いい仕事をしてくれました」と村田浩明監督(37)はうなずいた。ベンチ入り20人のうち、1年生が5人、2年生が7人。若さあふれるV候補の中で、小野の存在感が一気に増してきた。(浜木 俊介)
◆小野 舜友(おの・しゅんすけ)2008年4月12日、愛知県生まれ。16歳。小学1年から野球を始め、中学3年の春、所属する東海中央ボーイズで全国制覇を達成。横浜では春季県大会に背番号「22」でベンチ入りした。最速は140キロ。177センチ、80キロ。左投左打。