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WBC世界バンタム級王者・中谷潤人が公開練習「KOシーンをしっかりお見せする」…20日に両国国技館で初防衛戦

スポーツ報知 2024年7月10日 12時34分

◆プロボクシング ▽WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・中谷潤人―同級1位ビンセント・アストロラビオ(7月20日、東京・両国国技館)

 WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M・T)が10日、神奈川・相模原市の所属ジムで、同級1位ビンセント・アストロラビオ(フィリピン)との初防衛戦に向けた練習を公開した。

 試合まであと10日となったこの日は、シャドーボクシング、サンドバッグ打ちなど軽めのメニューだったが、動きは軽快。村野健会長や米国から岡辺大介トレーナーも合流して練習を見守る中、サンドバッグ打ちでは、あらゆる角度のフックを何発も力強く打ち込んだ。

 「日本は暑いので、水分を取りながら順調に練習ができています。体のバランスだったり、丁寧に、一つ一つに集中してやっています。状態も良く、周りの人に『肌つやがいい』と言われています」と中谷。今月3日、強化合宿を行った米国ロサンゼルスから帰国。同日に両国国技館で加納陸(大成)とWBO世界フライ級(50・8キロ以下)王座決定戦を戦うジムメートのアンソニー・オラスクアガ(米国/帝拳)らとともに、M・Tジムで最終調整を行っている。オラスクアガは中谷家に滞在しており、練習がない時は一緒にリフレッシュの時間を過ごす。オラスクアガは先日、は「米国で見たこともない虫を見つけて驚いていた」という。そんな親友は「土曜日には、僕が潤人のヘアカットをしたよ。米国からバリカンと3面の鏡を持って来たんだ。うまくいった」と、理髪店で習ったという腕前を披露。髪の毛をきれいに整えてもらった中谷はさわやかな笑顔を見せた。

 米国では通常、150ラウンド以上のスパーリングを行ってきたが、今回は90ラウンドほどにとどめ、そのぶん、サンドバッグ打ちを強化した。「KOするシーンをしっかりお見せする。どういう状況になっても、力強いパンチを打つためにサンドバッグを増やしました」と説明。アストロラビオは強打を振ってくるイメージで、「中間距離でパッと振って来てタイミングの良いワンツーや、左フックも振ってくる。そこも意識している」という。「プレッシャーをかけてくるので、それをしっかり止めて、やりたいことをやるために、しっかりと打ち込む。パワーにはパワーで対抗する」。ただ打つのではなく、力まずに相手にダメージを与えるということは忘れない。

 それでも、帰国後は1日で13ラウンドのスパーリングも行ったという中谷。すでに1週間で31ラウンドを消化したのは中谷が好調を維持している証拠だ。「体も回っているし、試合まであと10日。ここからは体重をコントロールしながら、しっかり我々も見守っていきたい」と村野会長。2週前計量(56・1キロ以下)では55・8キロで順調に減量も進んでいる中谷。2月にアレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)に挑戦して6回TKO勝ちで王座を奪取して世界3階級制覇を達成した。難しいと言われる初防衛戦も、その先に夢を抱く統一戦、4階級制覇への通過点にするだけだ。

 戦績は26歳の中谷が27戦全勝(20KO)、アストロラビオが19勝(14KO)4敗。

 試合はPrime Videoで生中継される。

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