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東京V城福浩監督、7・28ブライトン戦は「ヴェルディが志向するサッカーを感じてもらえるような試合に」

スポーツ報知 2024年7月11日 9時0分

 東京Vが英プレミアリーグ・ブライトンと7月28日(国立競技場・午後6時半キックオフ)に対戦する。城福浩監督(63)はスポーツ報知の取材に応じ、かつて好きなクラブの一つに挙げていたブライトンとの一戦で、ヴェルディファンだけではなく、多くのサッカーファンに「ヴェルディが志向するサッカーを感じてもらえるような90分間」を届けることを約束した。(取材・構成=後藤 亮太)

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 普段のJリーグとは違い、当日は「ブライトンファン」「三笘ファン」ら、ヴェルディのサッカーを見たことのない来場者も会場に多く訪れるはず。だからこそ、城福監督はこの機会を逃すまいと燃えている。

 「ヴェルディってこういうサッカーを志向しているんだな、こういうサッカーをやりたいんだなというのを見に来てくださった方が、その90分の中で感じてもらえるような試合をしなければいけない。(守備陣が)ペナ(ルティーエリア)の中で張り付いて時間がたつのを待つようなサッカーをしたら、ヴェルディは何をやりたいの?となる。攻守にアグレッシブにやれるかというところは、僕もそうですけど、選手も期するものがあると思う」

 城福ヴェルディが志向する「ハイライン・ハイプレス」のサッカーを見せるのに、ブライトンは最高の相手だ。23年の開幕前のイベントで城福監督は好きなクラブの一つにブライトンを挙げていた。昨季まで指揮していたデゼルビ監督の志向するサッカーに心を動かされていたからだ。

 「すごくハイリスク・ハイリターンというか、低い位置でも恐れずにポゼッションをして、そこから相手が前掛かりになった時にカウンターを仕掛けていくというところと、ワイドの選手に三笘選手もいましたけども、アディングラという選手が強烈なんですよ。そういう選手がいて、相手を広げて、中でスキルのある選手が躍動していく。こういうのをやりたいんだよなと思いながら見ていました」

 東京Vは、栄華を極めた1993年のJ創設期を第1章とし、緩やかな下降線をたどり、存続の危機にまで見舞われた第2、3章を経て、現在を第4章として16年ぶりのJ1を戦っている。転換点を迎えている今だからこそ、徹底されたサッカーを貫き、ステップアップを遂げたブライトンは、クラブにとってのモデルケースだ。

 「勝つためにデゼルビもやっていたと思うので、そのために必要な守備や戻る意識はおそらく植え付けていたと思うけど、相手がどれだけビッグクラブであってもやり方を変えないところは勇気をもらいましたね。動じないとか、やり続けるとか、そういう姿勢も含めて刺激を受ける。取り組む姿勢も含めてフィロソフィーのあるチームで、すごく親近感を持って見ていました」

 ただ、ブライトンもまた、変化の時を迎えている。デゼルビ監督が退任し、新監督には23―24シーズンにドイツでザンクトパウリを1部に昇格させたファビアン・ヒュルツェラー氏が就任。史上最年少の31歳でのプレミアリーグ監督が誕生した。J1日本人最年長の63歳の城福監督とは、32歳差だ。

 「すごくいいことだと思いますね。やっぱりヨーロッパはすごく若い指導者が出てくるし、そこに門戸をしっかり開いています。経験を重ねた指導者がダメかというと、ちゃんとチームを変えるべくして変えている指導者がちゃんと残っているし、すごくフェアな競争が存在するなと。いろんな意味でクラブとしても、監督自身もチャレンジだと思うんですけど、だからこそものすごくアグレッシブなプレシーズンのチームづくりをするんじゃないかな」

 指揮官が心待ちにするブライトン戦。多くの人に「ぜひスタジアムで体感してほしい」と観戦を呼びかけるとともに、未来につながる一戦にすることを約束した。

 「ウェルベックやアディングラを、うちの選手が止められるのかなっていうのを体験したいですよね。国立でやる試合だけにとどまらず、ブライトンの選手たちが活躍してくれればくれるほど、あの時にやったよなと、我々にとっても刺激になる。選手にとって刺激になると思うんで、お互いがウィンウィンになるような、彼らにとってもいい準備ができたねという90分になるような、いい試合したいです」

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