巨人・戸郷翔征投手が、先発する１２日のＤｅＮＡ戦（東京Ｄ）でチームの今季本拠初完投を狙う。ＤｅＮＡ、阪神と続く上位本拠６連戦の先陣を切るエースは１１日、Ｇ球場で最終調整。ここまでノーヒットノーランを含む２完投だが、ともに敵地。本拠での完投への思いを力強い言葉に変えた。
「ドームでは今年防御率も３点台（７登板で３・０２）で、あまりいい成績を出せていない。そこは意識しながらやっていきたい。ホームでそういう姿を見せることが見に来てくれたファンの方への恩返しだと思う」
ＤｅＮＡ、阪神を含めた４チームが１ゲーム差以内の大混セの様相を呈しており「何とかオールスターまでに（差を）広げられたらなと。どの戦いも必ず勝たないといけない戦いが続くと思いますし、チームも５連勝していい波に乗っているので、そこの雰囲気は壊さないようにいい投球ができれば」。疲労もたまる夏場。連戦でより長いイニングを投げることで、救援陣の負担も軽減できる。
注意するのは、６登板連続で浴びている一発。「オースティンも状態がいいですし、打線もいいチーム。昨日（１０日の中日戦）も見ました。いろいろ対策するところはたくさんある」とし、「試合の中で力の入れ所、抜き所は大事にしながらやっていきたい」と見据えた。
ここまでカード頭でフル回転し、チームトップタイの７勝４敗、防御率２・１２と首位に立つチームに大きく貢献している。「球数を使っていくところは使って、あまり省エネピッチングは意識せずにやっていきたい」。残り２登板が見込まれる前半戦。エースの気概をマウンドで示す。（田中 哲）