◆第106回全国高校野球選手権記念南北海道大会 ▽1回戦 函館大有斗6―3苫小牧中央(11日・札幌円山)
開幕し、1回戦3試合が行われた。立命館慶祥は、11ー0の5回コールドで苫小牧工に大勝し、2年連続8強入り。2イニング連続打者一巡の猛攻で先発全員の17安打を放った。札幌国際情報は、2番手・藤原健伍投手(3年)の好救援で札幌第一を退け、3年ぶりの初戦突破。函館大有斗は、主将の2番・能戸優雅三塁手(3年)に大会第1号の本塁打が飛び出し、苫小牧中央に競り勝った。
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打った瞬間、確信した。2点差の9回。先頭で打席に入った函館大有斗・能戸は真ん中の直球を振り抜いた。打球は高々と打ち上がり、左翼スタンドに着弾。ダメ押しの一発に「完璧」と自画自賛した。
身長160センチ。小柄だが「片口監督から、小さくても打てると言われ続けてきた」。オフの筋トレで下半身を徹底的に鍛え、スクワットはチーム一の200キロを7回持ち上げられるまでに成長。「小さくてもできるところを見せたかった」と、大舞台で三塁打を含む2本の長打を放って見せた。
開会式では選手宣誓の大役を務め、公式戦初本塁打にウィニングボールもキャッチ。能戸で始まり、能戸で終わった一日に「きょうはついてるな」。北海―札幌光星の勝者と激突する準々決勝に向け「全チームのレベルが高い。負けないように、きょうみたいな(明るい)雰囲気で戦いたい」と気を引き締めていた。
★苫小牧中央・渡辺光遊撃手(3年、適時打含む2安打2打点)「自分が打って流れを持ってこようと思った。悔いなく出し切れた」