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バドミントン渡辺・東野組がパリ五輪金メダルへ決意 中学時代から結成13年

スポーツ報知 2024年7月13日 5時15分

 パリ五輪のバドミントン日本代表が12日、東京・北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで合宿を報道陣に向けて公開した。混合ダブルスで2021年東京五輪銅メダルの渡辺勇大(27)、東野有紗(27)組=BIPROGY=が悲願の金メダルへ決意を示した。東野は負傷していた左足首も順調に回復。女子シングルスで3大会連続の山口茜(27)=再春館製薬所=らとともに軽快な動きを見せた。代表選手は20日に日本を出発予定で、27日の競技開始に備える。

 渡辺が鋭いスマッシュを決め、ペアを組む東野とうなずき合った。公開練習では、力のある男子ペアと打ち合い、ワンプレーずつ丁寧に確認した。混合ダブルスで日本勢初の銅メダルをつかんだ21年東京五輪から3年。今夏は悲願の金メダルが期待され、渡辺は「五輪は特別な空気がある。やるべきことを果たしたい」と言えば、東野も「東京大会では自分たちで重圧をかけていた。どの相手も強い。2人で話し合いながらやっていきたい。今回は楽しめている」とパリの頂点に挑む。

 固い絆は健在だ。富岡一中時代から結成13年目の“ワタガシ”ペアを、五輪開幕1か月前にアクシデントが襲った。東野が左足首を負傷し、6月のインドネシア・オープンを棄権。大会後2週間ほど休養した。「後悔して。何であそこでけがしたんだと考えた」と東野に焦りが見えた。そこで渡辺が寄り添った。試合を棄権した分、国内でじっくりと連係などを確認した。「(渡辺)勇大君の優しさがあって、成り立っている」と感謝も忘れなかった。

 コロナ禍で無観客開催だった東京五輪では、開幕前のイベントも皆無。だが、今回のパリに向けては母校の富岡高(現・ふたば未来学園高)がある福島での壮行会が行われた。同校の卒業生でパリ五輪代表の大堀彩、保木卓朗、小林優吾を含む5人で出席。渡辺は「中学から一緒だし、感慨深い」。地元・北海道など3つの壮行会でエールを送られた東野は「動画を作ってくれて泣いた」と応援を金メダルへの力に変える。

 ワタガシペアは五輪で第4シード。渡辺は「最初から最大限の力を発揮できるように」と準備万端。2人の夢をかなえる時が来た。(宮下 京香)

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