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【高校野球】 潰瘍性大腸炎と闘ったわせがくのエースの夏終わる 次の目標は「プロになって難病の人を助けたい」

スポーツ報知 2024年7月12日 21時32分

◆第106回全国高校野球選手権千葉大会▽2回戦 西武台千葉13―0わせがく=5回コールド(12日・船橋市民)

 国指定の難病である潰瘍性大腸炎と闘いながら、エースとして通信制のわせがくをけん引してきた黒川朝元(あさひ)投手(3年)の夏が終わった。先発したものの制球が定まらず、1回裏に2四球と犠打野選で無死満塁のピンチを作り降板。その後2点を奪われ、チームは5回コールド負けを喫した。

 それでも、4回裏1死から再び登板すると、1安打2四球を許しながらも、力強い直球を武器にしっかり2つのアウトを取った。また、4番打者としては、4回表の第2打席でチーム唯一の安打を放った。

 「(初回は)全くストライクが入らなくて苦しかった。それでも自分としては成長出来たし、充実した3年間でした」と黒川。1年夏、0―82という記録的な大敗を喫したチームとの歩みを振り返りながら思いを述べた。

 黒川の父・敏行さん(58)は、東京学館船橋の監督。兄・凱星さん(20)は、昨秋ドラフトでロッテから育成4位で指名された内野手だ。この試合の前には、兄から「西武台千葉を抑えられように頑張れ」というメッセージが届いたという。

 黒川が将来的に目指しているのはプロ。父の敏行さんによれば「プロとしてお金を稼いで、自分と同じ難病で苦しんでいる人を助けるための寄付が出来るようになりたい」と思いを口にしているという。今後はBCリーグへの入団を目指す方向。敏行さんは「今日も135キロは出ていたと思うし、基本的な身体能力が高い。何とか夢をかなえてあげたい」と話した。

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