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【高校野球】城南静岡 2年生スラッガー遠藤暖大は1回戦で3ラン連発、新基準バット「合っている」…13日2回戦

スポーツ報知 2024年7月13日 6時15分

 全国高校野球選手権静岡大会は13日、2回戦16試合が行われる。反発力を抑えた新基準バットが採用されて最初の夏。1回戦は合計44試合で13本塁打が飛び出し、昨夏と大差ない結果が出た。注目を集めたのが2打席連続3ランを放り込んだ城南静岡の2年生スラッガー、遠藤暖大(はると)一塁手。新バットへの対応力を見せ、13日の御殿場西戦でも打力を発揮する。

 1回戦が始まった初日に強烈なインパクトを残した。4番に入った遠藤は、6日の天竜との初戦で3、4回と2打席連続で右翼へ引っ張り、アーチをかけた。公式戦1号からの3ラン2発を含む3打数3安打で6打点。12―1での6回コールド発進の立役者になった。2回戦へ高まる周囲の期待に「意識すると力んじゃう。意識しすぎず臨みたい」と照れ笑いを浮かべた。

 今春から新基準バットが導入され、センバツは31試合で3本塁打(1本はランニング本塁打)にとどまった。金属バット導入後の1975年大会以降で最少。多くの球児が模索するなか、遠藤は球を捉える際のバットの入れ方を見直したものの、最初から「自分に合っている」と好感触があった。

 高校通算6本塁打のうち4本は新バットによるもの。最大直径が以前より3ミリ細い64ミリ未満になり、「空気抵抗の影響が少なくなった。スイングが速くなり、速球に対応できるようになった」という。ミート力にも自信を持つからこそ「芯に当たれば、前と飛距離は変わらない」と言い切った。

 神奈川県出身で身長168センチの左打者は、中学は地元の秦野リトルシニアで「バントをしない2番打者」として全国大会も経験した。高校入学後の4月、最初の練習試合で本塁打を放つと1年夏は3番、秋からは4番に固定された。長打力もあるヒットメーカーは、新バットでスイング速度がアップしてアーチ量産。脅威の2年生スラッガーとして頭角を現した。

 5番・二見倖成右翼手、6番・飯泉莉生内野手(ともに3年)も強打を誇るチームでは、大会直前に監督が交代。船川誠氏(74)の体調不良により、部長の長沢光広氏(39)が就任した。恩師のためにも過去最高の16強を上回る8強が目標だ。ベスト32をかけた御殿場西戦へ「自分ができる限りの仕事をしていきたい」と誓った遠藤。再び強烈な一打で勝利を呼び込む。

(伊藤 明日香)

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