◆第106回全国高校野球選手権兵庫大会▽2回戦 甲南2―1灘(13日・高砂)
シード校の甲南は、灘との接戦を制し、3回戦に駒を進めた。
広島・新井貴浩監督の次男・颯真投手(3年)に出場は無かったが、伝令に5度向かうなど、ナインに声をかけ続けた。「しんどい状況で僕が行くことで少しでもプラスな雰囲気になってくれたらと思って。2年半、きつい練習をみんなで頑張ってやりきったので、やってきたこと信じたらいい流れ来るから、ここ頑張って踏ん張ろうと伝えました」と颯真。この日、先発した熊谷心太投手(3年)も「新井が来るだけで落ち着ける」と感謝。134球の1失点完投で、チームを勝利に導いた。
父・貴浩氏は前日(12日)のナイターのヤクルト戦(マツダ)を戦ったにもかかわらず、急きょ高砂まで駆けつけ、三塁側スタンドから声援を送った。「(試合に)出ても出なくても、頑張っている姿を見て、高校野球っていいなと思いました。また甲南高校、頑張ってほしいですね。いい夏にしてもらいたいです」とエール。試合途中で、14時からマツダスタジアムで行われるヤクルト戦へ、足早に広島へトンボ返りした。