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巨人3年ぶり7連勝 岡本和真5戦で4度目勝利打点 直訴の300万円最新機器導入に一役

スポーツ報知 2024年7月14日 5時0分

◆JERA セ・リーグ 巨人6―1DeNA(13日・東京ドーム)

 巨人がDeNAを破り3年ぶりの7連勝を飾った。岡本和真内野手(28)が初回に先制適時打を放ち、直近5試合で打率は5割5分6厘、4度目の勝利打点をマークした。3回には吉川の3号ソロ、6回には門脇の3点二塁打で着実に加点。先発のフォスター・グリフィン投手(28)は7回1失点で、5試合連続ハイクオリティースタート(7回以上自責2以下)と抜群の安定感で4勝目を挙げた。貯金は今季最多の7となり、勝率5割以上での前半戦ターンが確定した。

 突破口を開く鋭いライナーが中前で弾んだ。岡本和は表情を緩めず、一塁ベース上で息をはき出した。「先制点を取るのが大事だと思うので、打てて良かった」。0―0の初回1死一、二塁で初対戦のDeNA・吉野が投じた外角148キロ直球を力みのないスイングではじき返す。打球は投手と飛び込んだ二塁手のグラブを次々とかすめ、決勝の中前適時打となった。直近5戦で4度目のV打とまたしても、4番の役目を全うした。

 3回は外角のカットボールを中前へ運ぶと、6回は外角に逃げるスライダーを三遊間へ。中堅方向を中心とした軽打で、今季5度目の猛打賞を達成した。前日12日に「(岡本和へのコールを)『レフトへ放り込め』じゃなくて『ライトへ一発』に変えてほしい」とファンに呼びかけた阿部監督は「振り回さなくてもすごい打球がいく。そこを少しつかんだんじゃないかな」。“新コール”が響く機会はなかったものの、6回は門脇の右越え3点二塁打で二走から生還し、7試合連続得点もマーク。好調のバットは、仲間にも波及効果をもたらしている。

 実は、チームの練習環境改善にも一役買っていた。昨年12月6日の契約更改。オフ期間に練習で幾度となく訪れていた東京Dに「打撃の数値が出る器械があればありがたいです」と、打球の速度やインパクト時のコースを解析できる最新機器の導入を直訴していた。

 同席した吉村編成本部長は「選手がよりいい形で試合に臨めるように、できる限りのサポートをしたい」。球団は主将の思いを受け止め、ジャイアンツ寮内への設置が予定されていた「Hit Trax(ヒットトラックス)」をドーム内の一塁側ベンチ裏にも導入することを決定した。モニターで打球方向やスイング軌道を即座に確認できる約300万円の最新機器。今では門脇、萩尾ら若手を中心にヒットトラックスで映像をチェックしながらバットを振り込んでいる。

 主砲のバットに導かれ、チームは3年ぶりの7連勝。その間の平均得点は5・9点と、シーズン序盤は湿りがちだった打線が息を吹き返している。7月は30打数12安打で打率4割、3本塁打と、その中心にいる岡本和は「投手が頑張ってくれているので、明日も打てるように頑張りたいです」。大黒柱が打って、チームが勝つ。理想的な形で白星を重ねる巨人の勢いは止まりそうにない。(内田 拓希)

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