Infoseek 楽天

【高校野球】水戸三・永山が意地の創部初安打 4月に野球部創部は「デマかと(笑)」

スポーツ報知 2024年7月13日 21時38分

◆第106回全国高校野球選手権 茨城大会 ▽2回戦 日本ウェルネス23-0那珂湊・茨城東・水戸三=5回コールド=(13日・ノーブルホーム水戸)

 今年4月に創部したばかりの水戸三が、那珂湊・茨城東との連合チームで出場。23得点を許し敗れたが、5回2死二塁に主将の永山奏汰内野手(1年)が1ボールからの2球目を左前に運び、同校初ヒットとなった。

 水戸三は「7番・左翼」の永山、「1番・中堅」の大津遥輝内野手(1年)、「8番・右翼」の大高侑一外野手(1年)と3人がスタメン出場。柴田優太監督(40)は「結果は残念だったけど、外野で3人出させてもらって、全員ボールに触れられて良かった」と感謝。バックネット裏から戦況を見届け「1球1球に『歴史の始まりだな』って1人でブツブツ言いながら見ていた」と振り返った。永山のヒットも「歴史的な1本」と喜んだ。

 1年生ながら「僕たちが引っ張っていく」と強い覚悟をもって臨んだ永山は「点差はあったけど、連合としてこのままでは終われない」と意地のヒット。レフト線に転がる打球をじっと見つめながら走り、塁上で小さくガッツポーズをした。

 水戸三中で野球部に所属するも、高校で野球を続けるか心が揺れていた。永山は高校説明会で柴田監督から「野球部があるから入らないか」と誘いを受けたことを明かした。「女子のイメージのある水戸三に男子をいれるためのデマじゃないか」と半信半疑だったが、入学。3年生の女子マネージャー3人が創部に携わった野球部に入部し、6人の1年生部員をまとめる主将も務める。チームを代表し「マネジャーがいて助かる」と、練習場所が限られる中、効率の良い練習をする選手のために欠かせない存在だと感謝した。

 永山らが3年生になる2年後、学校は創立100周年を迎える。節目の年に野球部も「単独出場」の歴史を刻みたい。

この記事の関連ニュース