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【高校野球】遠軽が10年ぶり8強…144キロ右腕・宮沢李佑が公式戦初完封「1から9回まで投げるのは気持ちいい」

スポーツ報知 2024年7月15日 7時0分

◆第106回全国高校野球選手権北北海道大会 ▽1回戦 遠軽3―0滝川(14日・旭川スタルヒン)

 北北海道は、遠軽が滝川を下して10年ぶりの8強入り。最速144キロ右腕・宮沢李佑(りゅう)投手(3年)が公式戦初完封勝利を飾った。

 遠軽のタフネス右腕が140球を投げ抜いた。9回2死。最後の打者から7つめの三振を奪うと、雄たけびを上げた宮沢。北大会一番乗りで完封勝利を挙げ「1から9回まで投げるのは気持ちいい」と汗を拭った。

 阿波克典監督(38)の「3回くらい」という見立てに反して、マウンドに立ち続けた。7安打に8四球。2回以外は全イニングで出塁を許したが、要所でギアを入れた。最速144キロを誇る直球とスライダーを中心に配球を組み立てて最後まで得点は与えず。監督就任後、北大会初勝利を挙げた指揮官は「春同様、裏切って投げてくれました」と白い歯をこぼした。

 けがに苦しみ、高校の公式戦デビューは今春だった。肩、肘に負担をかけない体全体を使うフォームに修正してから才能が開花し、5月の全道準々決勝では149球で完投勝利。春に続き大仕事をやってのけた。

 次に目指すは10年ぶり4強。白樺学園との準々決勝に向け「今までの練習の成果を全部出して勝つ」と宮沢。アニメ北斗の拳に登場するラオウの息子「リュウ」から名付けられた180センチ、89キロの大型右腕は、強敵にも臆することなく果敢に立ち向かう。(島山 知房)

 ★滝川・伊東祐樹投手(3年=5回途中から登板し無失点)「自分たちの野球は貫けた。2年生はさらに経験を積んで目標を達成してほしい」

 〇…白樺学園は別海に8-0(7回コールド)で3年連続ベスト8進出。最速143キロのプロ注目右腕・半沢理玖(3年)は4回から登板し、3回2/3で被安打3、4奪三振無失点だった。冬場に走り込みとウェートトレーニングを徹底して、体重は72キロから80キロにアップし「きついことをやってきた自信はある」と半沢。OBで現・上武大の西村昴浩投手からの練習法のアドバイスも生かしており「甲子園に行くまで(勝ち)続けたいです」と意気込んだ。

 ★別海・中道航太郎主将(3年、2季連続の甲子園出場を逃し)「苦しいこともあったけど、一生忘れられない1年になった」

 〇…クラークは武修館に6-1。昨夏の王者が、2番手・辻田丞投手(2年)の好救援で初戦を突破した。4回1死満塁から登板し、地区予選後に習得したチェンジアップで8番を三振。9番も三ゴロに打ち取りピンチを脱出した。8回まで0を並べ、佐々木啓司監督(68)は「変化球も多くなって、今は幅がある。いいピッチングしましたよ」と絶賛。辻田は「ピッチャー1人では厳しい。どんな場面でも投げられるように準備したい」と話した。

 ★武修館・斉藤猛虎主将(3年、右肩じん帯損傷が完治せぬまま出場)「アドレナリンが出ていて痛みは感じなかった。自分たちがやろうとした野球はやれたと思う」

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