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【宏太’Sチェック】J1札幌FW鈴木武蔵はゴール前だけ仕事するくらいの気持ちでいい

スポーツ報知 2024年7月15日 7時23分

◇J1第23節 札幌1-1神戸(13日・札幌ドーム)

 神戸戦で一番評価できたのは、ルヴァン杯や天皇杯で活躍した若手が、試合を重ねて飛躍的に成長しているなと感じさせてくれたこと。以前はミシャが交代させるかも悩んでいたが、田中宏や岡田らがスムーズに試合に入れるようになった。チームレベルは確実に向上していると示してくれた。

 青木のFKで先制しながら後半の早い時間に同点とされた。逆転されてもおかしくない流れだったが、全員が体を張り、PKが入っていたら勝てたかもという状況にまで持っていけたのは評価できる。PKを外した武蔵は、得点のない現状を断ち切るには、考えて蹴るより思い切って蹴ってほしかった。それができないなら譲る勇気も必要だった。

 今年に懸ける思いはよく分かるが、見ていて表情に余裕がない。自分で何とかしようと中盤でボールを追う姿勢はいいが、そこでパワーを使い、シュートの時の余力がなくなっている。なぜ点が入らないのかはしっかり整理した上で「点を取ればいいんでしょ」と中盤は仲間に任せ、ゴール前だけ仕事するくらいの気持ちでやっていいと思う。

 能力は間違いなく日本のトップクラスなのだから。武蔵がもうひと花咲かせて厳しい今季を乗り切れたら、クラブとしてもステップアップできる。(吉原 宏太、1996~99年札幌FW)

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