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【高校野球】そっくり“気合の戦士”2世がビッグプレー 胸には父の教え

スポーツ報知 2024年7月16日 6時0分

◆第106回全国高校野球選手権 西東京大会▽3回戦 国学院久我山7―2調布南(15日・S&D昭島スタジアム)

 西東京では、巨人・矢野謙次打撃コーチ(43)を父に持つ国学院久我山の矢野丈太郎中堅手(3年)がガッツあふれる守備で勝利に貢献した。

 迷いなくスタートを切り、トップスピードのまま飛び込んだ。国学院久我山のセンター・矢野がグラブを掲げてアピールすると、歓声と落胆の声が交錯する。3点リードの7回2死二、三塁、二塁後方への打球を気合十分のダイビングキャッチ。2点を防ぐビッグプレーに、笑顔がはじけた。

 直前には自慢の強肩も発動していた。2死一塁から頭上を襲った打球は、グラブに当てながらもキャッチできず。それでも素早くボールを拾うと、本塁へのダイレクト送球で一塁走者の本塁突入を防いだ。直後のダイブで、この回は無失点。バットでは4打数無安打だったが「守備で何とかチームに貢献することができたので、そこはよかった」と振り返った。

 父は現役時代、代打の切り札として人気を集めた“気合の戦士”巨人・矢野謙次打撃コーチ。「しっかり準備して、準備したことに自信を持って、思い切ってやりなさい」という父の教えを胸にプレーしている。「父は代打なので、1打席に対する集中力は尊敬しています」。6回先頭で迎えた第3打席は、初球を捉えたがセンター正面。思わず天を仰いだが「3打席目だけはいい形で打てた」。次はバットでも結果を出す準備はできている。

 この日、巨人がデーゲームだったため謙次コーチは観戦できず。次戦以降はスケジュールが合えば観戦の可能性もあり「いいところを見せられるように、頑張りたいと思います」と丈太郎。父から受け継いだそっくりな顔と気合あふれるプレースタイルで、同校OBでもある父が届かなかった甲子園までチームを導いていく。(山口 泰史)

 ◆矢野 丈太郎(やの・じょうたろう)2006年8月27日、東京都生まれ。17歳。小学1年で野球を始め、市ケ尾シャークスでプレー。市ケ尾中では東京城南ボーイズに所属。国学院久我山では1年春からベンチ入り。高校通算15本塁打。50メートル走は6秒0。趣味は映画、音楽鑑賞。183センチ、89キロ。右投右打。

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