◆第106回全国高校野球選手権北北海道大会 ▽準々決勝 白樺学園3―1遠軽(16日・旭川スタルヒン)
9年ぶりの夏の甲子園出場を目指す白樺学園が、遠軽に競り勝ち2年連続の4強入りを決めた。最速143キロ右腕・半沢理玖(3年)が9回7安打10三振1失点で公式戦初完投勝利を挙げた。
9回2死。左翼手のグラブに飛球が収まると、力強く右拳を握った。春全道4強の遠軽打線を最少失点に抑えての完投勝利に「遠軽はすごくバッティング良くて、振りも強い。そこをうまくかわして、カウントを整えることを意識した。完投できたことよりも勝てたことがうれしい」と頬を緩めた。
投じた球数は134球。終盤の7回から疲れが見え始めたが、エースの意地でマウンドに立ち続けた。8回終了後には亀田直紀監督(37)から疲労度合いを確認され、続投を志願。9回は最後の力を振り絞り、先頭から2者連続三振で2ケタに乗せた。
和寒町出身で、中学時代は旭川北稜シニアでプレー。親交があった、2019年秋季全道大会優勝時のエース・片山楽生(現NTT東日本)に憧れて親元を離れた。片山と同じ「1」を背負う右腕は「まずはリカバリーをしっかりして、今より良い状態で戻ってきたい」と、22日の準決勝を見据えていた。