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「出たい気持ちはもちろんある」大谷が語った未経験の大舞台への希望「オリンピックは特別」

スポーツ報知 2024年7月17日 1時30分

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が15日(日本時間16日)、2028年ロサンゼルス五輪への出場を熱望した。21年東京五輪以来、2大会ぶりに野球が復活する祭典に向け「出たい気持ちはもちろんありますね」と明かした。4度目の出場となる16日(同17日)のオールスター戦(テキサス州アーリントン)には「2番・DH」で出場し、初本塁打を狙う。恒例の前日取材では、移籍後最長となる27分間にわたって、球宴への思いなどを語り尽くした。

 異様な光景だった。警備員のゴーサインが出ると、報道陣およそ100人が一気に大谷のブースへ走った。リーグ別に全選手が行う球宴の前日取材。ジャッジ(ヤンキース)らスター選手と比べてもメディアの数は倍以上だった。4年連続4度目の出場となっても圧倒的な注目を集める大谷は、28年ロサンゼルス五輪への思いを問われ、力強く言い切った。

 「出たい気持ちはもちろんありますね。国際大会は特別だし、オリンピックは特別。特にオリンピックは、普段野球を見ない人たちも見る機会が増えてくる。そういう意味では、野球界にとってももちろん大事なことかなと思う。個人的にも出てみたいなっていう気持ちはもちろんあります」

 五輪では00年シドニー大会からプロの出場が認められたが、メジャー40人枠入りしている選手の出場は過去にない。3大会ぶりに野球が実施された東京五輪では、NPBがリーグを中断するなどの対応をした一方、メジャーは通常通り行われた。シーズン中に主力が離脱すれば球団にとっては大きな痛手。故障のリスクも伴い、保険の問題なども重なる。

 だが、28年は米国開催とあって、メジャー組出場の機運は高まっている。MLBのマンフレッド・コミッショナーは「世界中のファンが競技を楽しむ新たな機会となる」と前向きな考えを示している。最も影響力のある野球選手と言える大谷が出場に意欲を示し、かねてハーパーらも熱望。米国内の野球人気は頭打ち状態とあって、競技の魅力を世界に示すチャンスというとらえ方もある。

 大谷は初出場となった23年WBCで、投打二刀流でフル回転。これまで見せなかった絶叫でチームを鼓舞するなど、日の丸を背負って熱い姿を見せた。26年WBCについても「出たいですね。僕自身が一定のレベルに居続けるのが条件。そのための努力をしたい」と意欲を示すなど、国際大会への思いは強い。ロス五輪は現在の本拠地・ドジャースタジアム開催の可能性も高い。

 全国の小学生にグラブを配布するなど、大谷の野球人気回復を願う思いは強い。「多くの国の子どもたちがプレーするようになってくれたらうれしい」と話したこともあった。ロス五輪では34歳。ベテランの域に入った二刀流の出場がかなえば、五輪連覇を狙う侍ジャパン、そして野球というスポーツそのものへの追い風となる。(安藤 宏太)

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