◆第１０６回全国高校野球選手権兵庫大会▽３回戦 滝川二６－４篠山産（１６日・ベイコム野球場）
兵庫大会では、女子ゴルフのエビアン選手権でメジャー初Ｖを飾った古江彩佳（２４）の母校・滝川二が４回戦に駒を進めた。
上田拓海二塁手（３年）は、打球を見ながら左拳を突き上げた。４―４の８回１死満塁、既に３安打を放って迎えた第５打席。「打てる気しかしなかったので、力まないことだけ考えていた」とファーストストライクを右前に運び、打点を記録。同校ＯＧで、女子ゴルフのエビアン選手権で優勝した古江さながらの勝負強さを見せた。
中学時代は稲城リトルシニアに所属。大阪桐蔭・平嶋桂知投手（３年）、帝京・奈良飛雄馬三塁手（３年）らと共にプレーした。「甲子園で２人をぶっ倒したい」と話す背番号４は、この日も試合前に「奈良に絶対勝ってこいよと連絡もらいました」と闘志をみなぎらせて４安打を放った。
勉強でも野球部トップの成績を収めるという上田に、塚本泰成監督（２６）も「ここぞという時の集中力はすごい」と信頼を置く。チーム一の頼れる男が、勢いそのままに１５年夏以来の聖地へ導く。（森口 登生）