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福間香奈女流名人がプロ編入試験受験の西山朋佳白玲への挑戦権ゲット「勢いのある方と充実した番勝負に」

スポーツ報知 2024年7月17日 17時40分

 将棋・第4期女流A級順位戦プレーオフが17日、大阪・関西将棋会館で指され、福間香奈女流名人=清麗、女流王座、女流王位、倉敷藤花と五冠=が、伊藤沙恵女流四段に先手番の89手で勝ち、西山朋佳白玲=女王、女流王将と三冠=への挑戦権を獲得した。

 A級順位戦で7戦全勝でトップだった福間は今月1日の最終局で対戦した6勝1敗の2位・伊藤に「一方的に負けてしまって」プレーオフとなった。振り駒で先手を得た福間は「もう少し間合いを図る手順もあったが、攻めて行ってどうなのか」と早めに積極的に動いた。自玉も「堅さ重視で攻めに専念しやすい形」で徐々にリードを広げて「少し怖い形もあったが、慎重に時間を使って。納得のいく将棋が指せたらいいなと思っていた」。伊藤が振った2二飛をまったく使わせず、しっかり西山への挑戦権を手中にした。

 白玲はこれまで3期は西山、福間(当時・里見)、西山と女流2強が交互に獲得している。ここ2年は七番フルセットの激闘が続く。「対局が結構長く続いていくと思うので、しっかりコンディションを整えて、自分の力を出したい」と意気込んだ。

 七番勝負第1局は8月31日に「グランドニッコー東京 台場」で開幕する。プロ編入試験の資格を得て挑戦を決めた西山は、試験と白玲防衛戦が同時進行になる。福間(当時・里見)も22年、編入試験と白玲挑戦の時期が重なった。編入試験は3連敗で不合格となったが、白玲は西山から奪取している。「白玲戦と平行して(試験の)大一番を戦うのは結構大変なことですが、注目しています。本当に勢いがある方とのタイトル戦なので、充実した番勝負にできるように努めたい」と話した。

 結婚して1年が経過し、今年になって里見から福間姓に変更。虎の子だった女流名人のタイトルも西山から奪取した。「だんだん(福間と)呼ばれることも慣れ、違和感もなくなってきました」と笑顔。現在、清麗戦五番勝負(VS加藤桃子女流四段、現在1勝)が行われており、その最終局は8月27日。それまでに防衛に成功すれば、白玲戦で自身は2年ぶり、「福間」では初となる自己最多タイの女流六冠復帰を目指すことになる。

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