将棋の藤井聡太王位（２１）＝竜王、名人、王座、棋王、王将、棋聖＝が１８日、北海道・函館市で前日から指し継がれた第６５期王位戦七番勝負第２局で挑戦者・渡辺明九段（４０）に敗れ、「永世王位」の称号がかかるシリーズを１勝１敗とした。
本局は先手の渡辺が第１局の千日手指し直し局と同じ、相掛かりの戦型を選択。難解な中盤戦でうまく対応した渡辺がペースを握ると、そのまま勝ちきった。
１９日は藤井の２２歳の誕生日。本局は２１歳最後の対局だったが、勝利で飾ることはできなかった。
渡辺は「つかみどころが難しい将棋ではあったのですが、２日制だったので難しいながらもケアできた部分があった」と振り返り、「まずは１勝あげることができたので、３局目以降頑張っていきたい」と話した。
藤井は「序盤の組み上がりから難しい将棋だった。バランスを崩してしまったので力不足だった」と肩を落とす。
今月１日に棋聖Ｖ５で「永世棋聖」の称号を得た藤井は、今度は連続５期か通算１０期が条件の「永世王位」がかかるシリーズ。第３局は３０、３１日、徳島市で指される。「もう少し競り合いに出来るように頑張りたいと思います」と藤井。２２歳となって戦いに臨む。