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「オレは“カッコマン”だから」巨人V9支えた“塀際の魔術師”高田繁さん スマートなプレーの裏に隠したもの

スポーツ報知 2024年7月19日 5時25分

 巨人球団創設90周年記念の連続インタビュー「G九十年かく語りき」の第7回は高田繁さん(78)の登場だ。俊足巧打に加え、卓越した左翼の守りは“塀際の魔術師”と称され、V9の大きな推進力となった。三塁への常識破りのコンバートも成功させた名バイプレーヤーの、「喜怒哀楽」の記憶をたどった。(取材・構成=湯浅 佳典、太田 倫)

 【取材後記】

 高田さんは浪商、明大という超のつく名門で生き抜いてきた。どちらでも1年生からレギュラー。周囲のねたみ、やっかみ。尋常ではなかったはずだ。

 「(高校時代は)今と違うから、殴られたり蹴られたり、いろんなことがあった。口では言えないようなものすごいこともね。でも、一度も辞めたいと思ったことはない。明治でもね。簡単に言うと、根っから野球が好きだったんだな」

 その一念だけで、プロでも生きていける保証はない。柴田勲さんを徹底的にライバル視して努力を重ね、「生きるか死ぬか」の覚悟でコンバートも成功させた。「オレは“カッコマン”だから」と高田さん。スマートなプレーの裏に巧みに隠してきた、ハングリーな“核”のような部分に触れた。(野球デスク・太田 倫)

 ◆高田 繁(たかだ・しげる)1945年7月24日、鹿児島県生まれ。78歳。浪商高(現・大体大浪商)から明大に進み、67年ドラフト1位で巨人入団。68年に新人王。69年から4年連続ベストナイン。80年引退。85年から4年間、日本ハム監督。巨人の1軍コーチ、2軍監督、日本ハムGMを歴任し、08年から10年途中までヤクルト監督。11年12月にDeNAの初代GMに就任し、18年まで務めた。現DeNA本社フェロー。現役時代の背番号「8」から「エイトマン」の異名も。右投右打。

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