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【高校野球】甲南 新井貴浩監督の次男・颯真、仲間の「最後楽しんでこいよ」に「なんでやねん!」 公式戦初安打で劇的勝利演出

スポーツ報知 2024年7月18日 23時21分

◆第106回全国高校野球選手権兵庫大会▽4回戦 甲南5X―4西宮今津(18日・明石トーカロ)

 甲南は3点ビハインドで迎えた9回、四球を挟んで5連打、1死も与えず4点を奪い、サヨナラ勝ちを決めた。広島・新井貴浩監督の次男・颯真投手(3年)は無死二塁から代打で出場。ファーストストライクから積極的にスイングし、5球目を中前に運んだ。自身、公式戦初安打で劇的なサヨナラ勝利に貢献した。

 4―4の無死一、三塁からサヨナラスクイズが決まった瞬間、甲南の選手が一斉にベンチから飛び出した。ホームプレートの横で歓喜の輪ができ、全員で喜びを分かち合った。しかし試合後のベンチ裏、「だから言ったやろ!何が最後やねん!」と大声を張り上げる新井の姿が。理由を聞くと、「(新井が代打として交代した)打越が打席入る前に声かけてくれて。なんて言うのかなと思ったら『最後楽しめよ』と言われたので『いや、最後じゃねえよ!』って(笑い)。試合後も怒ってたと思うんですけど」と、笑顔で“ぷちギレ”を説明。「でも声かけてくれたことで『なんでやねん!』みたいな感じで打席には入れました」と結果でツッコミをいれた。

 この日は両親、兄も観戦に訪れ、「すごい試合を生で見ることができて、子供たちから感動をもらいました。高校野球って最高ですね」と父・貴浩さんは興奮気味。次男の公式戦初安打に加え、常にベンチの最前線で声を張り上げ、全力疾走でグラウンドを駆ける姿に「心打つものがありますね。良い指導者といい仲間に恵まれていると思います」と感無量の様子だった。

 投手としてのベンチ入りも「いつでも投げられる準備はしていますが、今は打者の方が少し重心を置いています」と颯真。憧れの打者は父だと話し、積極性や全力プレーは意識して受け継いでいる。

 次戦は神戸学院大付との一戦。父譲りの勝負強さでチームを13年、22年と敗れた5回戦突破へ導く。

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