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【高校野球】仙台商13年ぶりの4強、サンドウィッチマン・伊達みきおのお忍び応援に応えた

スポーツ報知 2024年7月19日 5時35分

 宮城準々決勝では仙台商が仙台東を5―1で下し、2011年以来、13年ぶりの4強入り。先発した右下手投げのエース・大友光晴(こはる、3年)が6安打1失点で完投して試合をつくり、勝利に貢献した。

 9回2死走者なし。高く上がった飛球が中堅手のグラブに収まるのを見届けると、仙台商のエース・大友はガッツポーズで勝利をかみしめた。1失点で完投した背番号1は「最後は出し切る気持ちだけだった。勝ててホッとしました」と笑顔で汗をぬぐった。

 地面すれすれから放つ独特な軌道で、相手打線を翻弄(ほんろう)した。最速は110キロ台も、右と左打者でプレートに立つ位置を変えて球筋を微調整。アンダースローから、制球力を生かして4回から7回までを3者凡退。8回には「疲れが出た」と3安打を浴びて1失点したが、キレのあるスライダーを軸に9回は再び3者凡退。わずか90球、与四死球0の好投を見せた。

 入学時は上手投げだったが「全く通用せず、試合に出るために生きる道を探した」と1年冬から下手投げに転向。阪急で通算284勝を挙げた“史上最高のサブマリン”山田久志氏の動画を研究して身につけた投球術を存分に披露し、13年ぶりの4強入りに貢献した。

 スタンドには同校OBのお笑いコンビ、サンドウィッチマン・伊達みきおも応援に駆けつけた。試合後までナインも気づかない“お忍び”での観戦だったが、大友は「試合後に少しだけ顔を合わせました。毎年、差し入れをいただいたり、いつも応援してくださっている」と感謝した。

 夢の甲子園まであと2勝。大友は「まだまだ厳しい戦いは続きますが、バックを信じて投げ抜きたい」と気合を入れ直した。仲間とともに、41年ぶりの頂点を目指して腕を振り続ける。(秋元 萌佳)

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