体操女子のパリ五輪日本代表で主将に選ばれていたエースの宮田笙子(19)=順大=が代表行動規範に違反する喫煙と飲酒でパリ五輪の参加を辞退することになった問題について、箱根駅伝で青学大を7回の優勝に導いた原晋監督(57)は19日、私見を明かした。
「社会秩序は法により守られます。飲酒、喫煙は身体に悪影響を及ぼすため、法律で20歳未満は禁止とされています。また、法律を守るという観点のほか、アスリートとして強化のマイナス要素に手を出した行為は残念です」と冷静に話した。
ただ、その一方で、アスリートとしての夢である五輪出場の道が途絶えることには疑問を呈した。
「法律違反のペナルティーは、厳罰から執行猶予付きまであります。今回の場合、選手自身が出場を辞退したということですが、五輪に出られないというペナルティーは、あまりにも酷ではないでしょうか。失敗しても再起のチャンスを与える、あるいは、更生させる道筋を作るのが社会の使命ではないでしょうか」と持論を展開した。
青学大駅伝チームでは喫煙はもちろん禁止。飲酒についても厳格だ。20歳以上の選手でも選手寮で飲酒できるのは1年に2回だけ。箱根駅伝復路が終わった1月3日の夜と、1月下旬に行われる4年生を送る会の夜だけとなっている。