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【高校野球】浜松商のプロ注目・曽布川ザイレン、名誉挽回の一打・高校通算30号に意欲・・・21日富士宮東戦

スポーツ報知 2024年7月20日 5時50分

 全国高校野球選手権静岡大会は、20と21日に3回戦各8試合を行う。2回戦で9回5点差から逆転サヨナラ勝ちしたシード校の浜松商は21日に富士宮東と対戦。その劇的な一戦で3失策し、窮地を招いたプロ注目の曽布川ザイレン三塁手(3年)は、名誉挽回となる高校通算30号に意欲を見せた。

 主砲・曽布川はバットで“借り”を返す。春からNPB7球団が視察した高校通算29本のスラッガー。「控えめだけどまず1本、ホームランを打って目標の30本を打ちたい」。3回戦に向けて4番打者としてやるべきことは分かっている。

 夏は清流館との2回戦から始まった。初回無死満塁から、体勢を崩しながらも右翼フェンスを直撃する走者一掃の適時三塁打。チームは4点を先取したが、守備で足を引っ張った。2回、5回は一塁への送球ミスで適時失策となり、9回は捕球ミス。チームの3失策はすべて曽布川だった。

 「自分の守備で流れを悪くした」。チームは9回に6得点して、劇的な逆転サヨナラ勝ちを飾った。だが、曽布川は第2打席以降、3打数ノーヒット、1四球と再び快音が響くことはなかった。「まずは夏ならではの雰囲気を味わえてよかった。次は守備からという意識でやっていきたい」。次につないでくれたチームメートに感謝しつつ、気持ちの切り替えはできている。

 浜松市出身でフィリピン人の母を持つ。180センチ、86キロの体格で、春から着手した新フォームで12本塁打を量産。50メートル走は6秒3。中学まで投手に加え、遊撃についていて守備力もある。走攻守三拍子そろった逸材はプロ志望届を提出する意向だ。2000年夏以来の甲子園出場と、小学生の時から夢見てきたプロ入りへ、強烈なスイングで道を切り開く。(伊藤 明日香)

 ◆浜松商の2回戦でのサヨナラ劇 初回に4点先取も2回に2点を返され、5回に一挙6失点で4―8。9回にも1失点し、5点差に広がったその裏は4本の長短打と犠飛で2点差に追い上げた。さらに5番・永徳の2点適時二塁打で同点とし、最後は6番・波多がサヨナラ打。1975年夏の甲子園で逆転サヨナラ本塁打を放ってから数々の伝説を残した「逆転の浜商」の本領を発揮した。

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