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大谷翔平が48本、ジャッジが56本の本塁打ペース 過去のデータから見る本塁打王獲得のカギは 

スポーツ報知 2024年7月20日 16時0分

 後半戦がスタートしたメジャーリーグ。前半戦34本塁打のA・ジャッジ(ヤンキース)と、29本の大谷翔平(ドジャース)が何本打つかに注目が集まっている。現在のペースを162試合に当てはめるとジャッジは56本、大谷は48本となり、ジャッジの2年ぶり2度目の60発、大谷の初の50本台も十分狙える。

 過去、オールスター戦までに今年のジャッジのように34本以上打った打者は以下。ジャッジは8人目になる。

(※は本塁打王。本塁打率は1本当たりの打数、前半戦→後半戦)

39本 B・ボンズ(ジャイアンツ=2001年)73本※ 本塁打率6.64→6.38

37本 R・ジャクソン(アスレチックス=1969年)47本 本塁打率8.76→22.50

37本 M・マグワイア(カージナルス=1998年)70本※ 本塁打率7.24→7.30

37本 C・デービス(オリオールズ=2013年)53本※ 本塁打率9.03→15.06

35本 K・グリフィー(マリナーズ=1998年)56本※ 本塁打率9.86→13.71

35本 L・ゴンザレス(ダイヤモンドバックス=2001年)57本 本塁打率9.43→12.68

34本 F・ハワード(セネタース=1969年)48本 本塁打率10.82→16.00

34本 A・ジャッジ(ヤンキース=2024年)? 本塁打率10.09→?

 最終的に70本台に乗せたボンズ、マグワイアはともに高い本塁打率を後半戦もキープしたが、他の5選手は、いずれもやや尻すぼみになっている。

 中でも1969年のジャクソンは新記録ペースとメディアから注目されながら、まだ23歳の若さだったこともありプレッシャーに飲み込まれ9月はわずか1本。アメリカ野球学会の人物評にこんなコメントが掲載されている。「初めてマイクを突き付けられ、ファンからサインをねだられて、ボロボロになっていた」。

 同年はハワードも量産、オールスター戦でも本塁打を放ったが同じようにペースダウン。オールスターまでにジャクソンに9本差をつけられていたH・キルブリュー(ツインズ)が後半戦に21本放って49本、打点も140で2冠に輝きMVPもさらった。

 実は大谷が2021年、ジャッジが2022年、ともに前半戦33本打っていた。ところが大谷は初めてのキング争いと投手との二刀流の疲れからか本塁打率を9.12から18.15と大幅に落としてキングもフイにした。一方のジャッジは本塁打率を10.24→8.00と前半戦をしのぐハイペースにして62本のア・リーグ新記録を作った。そんな実績を持つジャッジだけに2年ぶり2度目の60本台は濃厚と言えるのではないだろうか。

 蛭間 豊章(ベースボール・アナリスト)

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