◆第106回全国高校野球選手権埼玉大会▽4回戦 川口市立5×―4埼玉栄(20日・レジスタ大宮)
オリックスの宇田川優希投手を兄に持つエース右腕の健(3年)が勝利を引き寄せる投球をみせて、Cシードの埼玉栄に逆転サヨナラ勝ちした。
1点を追う6回2死一、三塁で登板。高めの速球をうまく使ってフライアウトを稼ぎ、無死一塁とした7回、8回のピンチでは素早い動きで送りバントを阻止。ピンチの芽を摘んだ。タイブレイクとなった延長10回は1死満塁から味方の失策で2点を失ったが、後続を断つとその裏、敵失で2点差を追いつき、最後は原口陽(3年)がスクイズを決めてサヨナラ勝ちした。
劇的な勝利に「3年間頑張ってきたチームメートなので信じていました。ホッとした気持ちです」と息をついた。気温36度を超える暑さの中での投球で4回3分の1を投げて1安打、6四球と苦しんだが「守備やスタンドで応援してくれるみんなのためにも疲れているなどと言っていられません。背番号1をもらっている以上、チームを勝たせないと」とエースの自覚を口にした。
2年ぶりに進んだ22日の5回戦(UDトラックス上尾)ではDシードの東農大三と対戦する。「チーム全員でいけば勝てると思います。自分の役目をしっかりやっていきたい」と必勝を誓った。