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大城5番固定後14勝6敗!岡本四球後の2点打に阿部監督「大きかったよね」

スポーツ報知 2024年7月21日 5時0分

◆JERA セ・リーグ 中日3―4巨人(20日・バンテリンドーム)

 巨人が中日を破り、貯金を今季最多タイの7とした。1点リードの3回、岡本和が四球で出塁し迎えた2死満塁、「5番・一塁」で出場した大城卓三(31)が2点適時打を放った。阿部慎之助監督(45)が重視してきた5番が機能して主導権を握った。先発のF・グリフィン投手(28)は7回途中2失点で5勝目。首位・広島が勝ったため2位のままだが、前半戦の同一リーグ全カード勝ち越しをかけて、中日との3戦目に臨む。

 勝利を引き寄せる一打だった。1点リードの3回。2死から吉川の右前安打と、ヘルナンデス、岡本和が四球を選んでつくった満塁の好機。打席には5番の大城卓。「満塁でしたけど、積極的にいこうと決めていました」とメヒアの151キロ直球を右前へ運ぶ2点適時打を放った。阿部監督も「やっぱり大城のタイムリーが大きかったよね」と振り返ったように、5番打者としての役割を果たした。

 今季2度目の攻撃型布陣で臨んだ。指揮官は17日の阪神戦(東京D)に続いて「4番・左翼」に岡本和、「5番・一塁」に大城卓、「6番・三塁」に坂本を起用。「そのつもりでやっているので」と言うように、攻撃的オーダーを採用した背景には、打撃好調の大城卓の存在があるから。「4番の岡本和と勝負をしてもらえないのが嫌なので」と今季前半は5番打者を模索していた。大城卓は5番に固定され6月23日のヤクルト戦(東京D)からの20試合で、打率3割5分9厘、2本塁打、9打点を記録。その間、チームも14勝6敗と波に乗った。

 この日もタイムリーに加え、7回に左前安打をマーク。「得点圏で回ってくることが多いので。いいタイミングで打てているかなと思います」。主砲の岡本和が歩かされても勝てたのは、慣れない一塁のポジションを任されながらも、結果を出し続ける5番の存在があるからだ。

 相変わらず、上位打線も好調を維持。初回先頭の丸が四球で出塁すると、続く吉川が中前安打でつなぎ、一、三塁と好機を拡大。ヘルナンデスの遊ゴロの間にあっさり先制点を奪った。この日は、3人そろってマルチ安打を記録。四球を含め3度出塁した丸について、指揮官は「出塁してくれるし、四球も選べる。そうすればつながって、クリーンアップがかえしてくれるので点は入りやすくなりますよね」と全幅の信頼を寄せた。

 後半戦に向けて、“伸びしろ”もある。新助っ人のモンテスが、対戦相手がファームとはいえ、11打数7安打と好調。守備に関しては未知数だが、遊撃や三塁で起用できるメドが立てば、さらなる超攻撃型布陣が完成する。

 球宴前最終戦となる21日の同カードで勝利すれば、セ・リーグの全5球団に勝ち越しターンを決めることができる。「とにかく明日の1試合だけを勝つ。その後、首位だったんだ、くらいでいいかなと思います」。充実の前半戦を勝利で締めくくる。(井上 信太郎)

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