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【高校野球】知徳が2戦連続逆転勝利…プロ注目右腕・小船翼が5回3失点で降板も8回から集中打

スポーツ報知 2024年7月21日 9時20分

◇第106回全国高校野球選手権静岡大会▽3回戦 浜松学院5-12知徳(20日・愛鷹ほか)

 3回戦8試合が行われた。知徳はプロ注目の198センチ右腕・小船翼(3年)が先発も、5回3失点で降板。1―5の8回に打線が奮起して一挙7得点で逆転し、12―5で浜松学院を下した。21日に3回戦残り8試合が行われる。

 知徳が2戦連続逆転勝ちだ。エース・小船を、今度は4点差を追う8回からの集中打で救った。1点を返した後の2死一、二塁、主将の松本陣三塁手(3年)が強振し、2点適時三塁打。菊地漣右翼手(3年)の勝ち越し二塁打につなげた。この回、7本の長短打で突き放した。

 松本は劇勝後に号泣。猛攻前の敗戦ムードが漂う中も「やってきた成果を出すだけ。ベンチからも開き直ろうという声が出た」と明かした。また「仲間が救ってくれた。負けたら自分のせい。怖い時間だった」と味方に感謝。責任を小船ではなく、3回に適時失策した自分に感じていた。9回には2戦連発となるダメ押しの右越え2ランで負い目を振り払った。

 強豪・裾野リトルシニア出身の左打者は入学時から主将になることを志願。チームで唯一1年春からスタメン入りし、引っ張ってきた。次戦は藤枝明誠戦。「最初から明誠がヤマになると思っていた。自分たちの野球をやっていきたい」。変わらず仲間を引っ張る。

(伊藤 明日香)

 ☆知徳・小船翼投手(5回4安打3失点で降板。この日の最速は147キロ)「調子はだんだん上がってきている。(13日の初戦で打球が直撃し下唇裂傷で7針縫った後、抜糸)投球は問題なくできている」

 〇…飛龍は磐田南に10-0(6回コールド)。切り込み隊長の関琉斗三塁手(3年)が、いずれも先頭で全4打席出塁。13日の藤枝東戦を合わせ6打席連続出塁の大暴れで11安打10得点の6回コールド勝ちに貢献した。初回に相手右翼手の捕球ミスで三塁まで進み、口火を切った。他に三振振り逃げ、三塁打を含む2安打の活躍。「自分でも頑張った。点をつけるとしたら90点」と笑顔。次戦は春準Vの静岡と対戦。「先制への意識を大事にチームを勢いづかせる」。次も先陣を切っていく。

 〇…常葉大菊川は三島南に8-0(7回コールド)。序盤で勝負を決めた。初回、押し出し四球で先制し、さらに1死満塁で6番の児玉一琉中堅手(2年)が中前に2点打。「ベンチに入れていない3年生のために思い切りやる」の言葉通り、2回にも好機を広げる右前打を放った。チームは2回までに8得点も、相手エース登板後は無安打。石岡諒哉監督(35)は「隙を見せてしまった」と合格点は与えなかった。

 〇…静岡市立は市立沼津に8-3。12安打8得点で打ち勝ち、6年ぶり(20年独自大会除く)の16強入りを決めた。初回先頭で出塁した水口啓太主将(3年)が二盗した際に右膝を負傷。一時タンカで運ばれながら治療後に復帰し、2回2死二、三塁では左前に2点打を放った。「(けがは)ヤバイと思ったけどアドレナリンが出た」。守備でも2度の盗塁阻止など捕手としても奮闘した。

 〇…静岡は掛川工に6-2。6番・松下緑野(ろくや)二塁手(3年)が4回に左翼線へ二塁打を放つなど、4打数4安打だ。13日の浜松西との初戦は第2打席から3安打しており、これで7打席連続安打。「仲間も好調なので気楽に打てています」と笑った。5回のファウルフライを掛工の捕手が落球して命拾いすると直後に右前打を放ち、「ミスをチャンスに変えることができた」。次の飛龍戦も思い切りよくバットを振っていく。

 ☆静岡・漆畑穣右翼手(7番で4安打2打点と大暴れ)「次につなぐつもりで打った。初戦と比べて、初球から思い切りバットを振れるようになった」

 〇…藤枝明誠は掛川東に11-3(7回コールド)。秋の県王者が16安打11点で掛川東を下した。13日の初戦・島田戦で快音がなかった5番・平口貴一右翼手(3年)が、5回1死満塁で右中間へ二塁打を放つなど4打数4安打2打点。この1週間、ベンチ外の3年生が交代で打撃投手を務めてくれたおかげで「スライダーが打てるようになった」と感謝した。次の相手は152キロ右腕・小船を擁する知徳。「投手の足元を狙って打ち返します」と気合を入れ直した。

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