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【高校野球】16年ぶり8強入りの佐渡敗れる 応援団は朝5時半に出港、2時間半の船旅

スポーツ報知 2024年7月21日 21時7分

◆第106回全国高校野球選手権新潟大会 ▽準々決勝 中越7―3佐渡(21日・ハードオフ新潟)

 4回戦でシード校・関根学園を破り、16年ぶりに8強入りした佐渡が中越との準々決勝に臨み、3―7で敗れた。

 佐渡は5回、2死一二塁の場面で3番・山本空右翼手(3年)が左前適時打を放ち、失策も絡み2点を先制も、直後の6回に4点を取られ逆転された。9回にも3点を追加され5点差に突き放された。

 2―7で迎えた9回裏、安打と四球で無死満塁のチャンスから9番・渡辺健太遊撃手(2年)の三ゴロの間に1点を追加する粘りを見せたが、一歩及ばなかった。前山隼人監督(37)は、「細い勝ち筋かもしれないが、つながると信じて頑張ってくれた」とナインをたたえた。

 同校は、マネージャーを含めた部員36名全員が佐渡島出身。練習試合で島外に出る場合は、いつも2時間半フェリーに揺られて本州へ渡る。この日、選手たちは前泊して会場入りし、応援の保護者や同級生は5時半出港の始発便で駆けつけた。末武皓健内野手(2年)の母・真紀子さん(48)は、「始発の時は朝の3時に起きてお弁当を作っている親御さんもいる。帰りの便も試合時間を見ながら考えないといけない」と島ならではの苦労を語った。

 島民の思いを背負って臨んだ今大会。関根学園戦も8回に同点、9回にサヨナラという粘りの1勝だった。敗れはしたが、この日も9回に1点をもぎ取った。ナインの最後まで諦めない姿勢は、支えてくれた人たちに必ず伝わっている。

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