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【高校野球】報徳学園が“鬼門の5回戦”突破 3番打者は打率8割超えも「ぼちぼちっすね」

スポーツ報知 2024年7月23日 5時0分

◆第106回全国高校野球選手権兵庫大会▽5回戦 報徳学園9―0明石南=8回コールド=(22日・ベイコム)

 兵庫大会では、2年連続センバツ準優勝の報徳学園が“鬼門の5回戦”を突破し、3年ぶりの8強に進出した。絶好調の3番・安井康起右翼手(3年)が、この日も先制打を含む5打数3安打1打点。これで計4試合で16打数13安打、打率8割1分3厘とした。

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 鮮やかな先制打で、猛攻の口火を切った。初回1死三塁。安井は右翼線に痛烈な二塁打を放った。先頭の3回には左前打で4回戦の星陵戦から6打席連続安打をマーク。「ぼちぼちっすね。(前試合の)星陵戦の方がスイングが良かった」。その後、2打席は凡退したものの、8回には中越えへの三塁打で打率は8割を超えた。

 「秋が非力すぎたので」。昨秋、センバツ出場を確実にしたと同時にウェートトレに励み、体重は64キロから72キロまで増えた。冬場から1・3キロのバットでティー打撃も行い、現在も継続中。日課となった居残り練習では「斉藤(佑征)と1箱ちょいずつ打っている」と日々、100球以上を振り込んできた。今春のセンバツでは全5試合に出場し、打率3割1部6厘で準Vに貢献した。しかし春の県大会は一転、3試合で3安打と不振に陥った。

 大会後、元阪神の葛城育郎コーチ(46)から広角へ強い打球を放つコツを伝授された。「彼はすごく真面目で朝も練習に来て、そういうのがつながっているのではと思う」と葛城コーチ。「今は非力とは思ってないです」。星陵戦では、飛ばない新基準バットで右翼へソロ弾。待望の一発にも浮かれず、安井はその夜もバットを握った。

 22、23年は5回戦でともに1点差で涙をのんだ。先輩たちの悔しさを晴らすように、ひとまず8強までたどり着いた。「チームを勝たせる1本を打てたら」と安井。自身の一打で、6年ぶりの兵庫の頂点を極める。(瀬川 楓花)

 ◆安井 康起(やすい こうき)2006年11月24日、兵庫・伊丹市生まれ。17歳。桜台小1年から軟式の桜台ハンターズで野球を始め、投手と内野手。天王寺川中では兵庫伊丹ヤングで内野手としてプレー。間木歩投手とは小学生時代からチームメート。報徳学園では1年秋から背番号17でベンチ入りし、今春センバツは背番号9で全5試合に出場して準優勝に貢献した。175センチ、72キロ。右投左打。

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