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【高校野球】ノーシードの未来富山が初の準決勝進出…最速143キロ左腕、江藤蓮が完投勝利

スポーツ報知 2024年7月23日 19時13分

◆第106回全国高校野球選手権富山大会 ▽準々決勝 未来富山4-1新湊(23日・高岡西部)

 準々決勝が行われ、未来富山が4-1で新湊を下し、2018年の創部以来、初の準決勝進出を決めた。ノーシードから勝ち上がり、伝統校の新湊を撃破。プロも期待する最速143キロの左腕、江藤蓮(2年)が、6安打、1失点で完投勝利した。気温34度の猛暑の中、15日の初戦(2回戦)の新川戦に続く完投。江藤は「立ち上がりから自分のテンポで投げることが出来た。変化球が甘く入ったこともあったが、しっかりと修正できました」と明るい表情を浮かべた。

 初回から自己最速タイの143キロマークし、全力投球を披露した。伸びのあるストレートは威力満点。120キロ台のカーブを交えながら、好調の新湊打線と真っ向勝負した。性格は負けず嫌いで、試合前には「相手のピッチャーより先に下りたくないです」と角鴻太郎監督に直訴。ピンチの場面もあったが、ストレートを武器に強気の投球を続けた。2~5番打者まで並ぶ1年生も長短打を量産してエースを援護。「寮生活でも仲はいいです。本当に頼りになる1年生です」と笑顔を見せた。

 昨秋までは最速137キロだったというが、ウエイトトレーニングと食事でパワーアップに成功した。最初は100キロのバーベルを担いでスクワットを始めたが、冬を越えて170キロに増加。練習の合間にはおにぎりを食べて、178センチの身長に対し、体重は8キロ増の78キロに増えた。角監督は「一冬を越えてエースの自覚が出た。気持ちも強くなりました」と信頼を寄せる。

 準決勝の相手は、昨年準優勝の富山北部だ。「次戦も直球で押して変化球でかわし、メリハリの付いた投球を心がけたい。球速にこだわると力むので、チームが勝てるようなピッチングをします」と江藤。一回り大人になったエースが、チームを勝利に導く。(中田 康博)

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