柔道好きとして知られるタレント・はなわ（４８）が、男子６６キロ級の阿部一二三（２６）、女子５２キロ級の阿部詩（２４）＝ともにパーク２４＝の兄妹（きょうだい）同日金メダル連覇に「間違いない」と太鼓判を押した。食事を共にするなど親交があり、東京五輪の祝勝会ではヒット曲「佐賀県」を歌い祝福。「今でもスーパースターだけど、連覇を達成して国民的スターになってほしい」とエールを送った。（有野 博幸）
中学時代に柔道部に所属し、１９９２年バルセロナ五輪で７１キロ級金メダルに輝いた佐賀の英雄・古賀稔彦さん（享年５３）から一本背負いを教わったこともある、はなわ。２大会連続となる兄妹同日金メダルを確信している。
「一二三くんは冷静な判断力があるから、背中をつかんだり、ポイントを取りにくる外国人選手にも対応できる。詩ちゃんはパワーもスピードもレベルアップしましたね」。阿部兄妹が所属するパーク２４の吉田秀彦監督（５４）に誘われ、はなわの息子３人も柔道家になった。「ご両親の気持ちも分かる。阿部家は柔道を通じて家族一丸となっているのが、うらやましい」
神戸で行われた東京五輪祝勝会にも招待された。「立食パーティーだったので、会場ではみんな名刺交換したり、それぞれ歓談していたけど、一二三くんと詩ちゃんは真っ正面で歌をしっかり聴いてくれた。謙虚で礼儀正しい。人柄も最高なんです。柔道界では大谷翔平級のスターです」
８４年ロサンゼルス、８８年ソウルを９５キロ超級で五輪連覇した斉藤仁さん（享年５４）を父に持ち、日本柔道史上初の親子金メダルに挑む男子１００キロ超級の斉藤立（たつる、２２）にも注目。「仁さんに育てられた鈴木桂治さん（現日本代表監督）が、今度は立くんを育てた。ドラマがありますよね。うちの長男（元輝さん）の国士舘大の後輩なんですけど、ステーキを爆食いした後に『おなか空いた』と言って回転寿司に行くらしいです」と大食漢ぶりを明かした。
男子９０キロ級の村尾三四郎（２３）、１００キロ級のウルフ・アロン（２８）にも期待している。「『平成の三四郎』が古賀さんなら『令和の三四郎』は村尾三四郎くん。小学生の頃から強くて井上康生さんに匹敵するエリートです。ウルフ・アロン選手とはバラエティー番組で共演して、飲みに行ったことも。うちの長男が彼との練習でけがしたことがあって、会う度に『すいません！』と言われます。陽気で楽しい男です」
日本柔道は東京五輪で金メダル９個。パリではさらなる躍進が期待される。「混合団体は東京でフランスに負けて銀メダルでしたから、パリでの雪辱に期待ですね。柔道の最終日。立くんがリネールを倒して有終の美を飾ってほしい」。パリに向けて、全力で声援を送る。
◆はなわ 本名・塙尚輝。１９７６年７月２０日、佐賀県出身。４８歳。ベースを弾きながらの歌で注目され、２００３年に「佐賀県」でＮＨＫ紅白歌合戦に出場。１７年の「お義父さん」が日本レコード大賞企画賞。ほかに映画「翔んで埼玉」の主題歌「埼玉県のうた」など。ナイツの塙宣之は弟。身長１７５センチ。血液型Ｏ。