◆第106回全国高校野球選手権宮城大会 ▽決勝 聖和学園8―5仙台育英(23日・楽天モバイルパーク)
宮城では聖和学園が強豪の仙台育英を8―5で破り、春夏通じて初の甲子園出場を決めた。早実で夏の甲子園を制した元日本ハム右腕と同姓同名の斎藤佑樹投手(3年)が、金星の立役者となった。
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幼い頃は「本当に甘えん坊でした」と話すのは父・大介さん。中でも、斎藤佑が甘えていたのは祖母・恵美子さんだ。小学生時代は「ずっと野球の話を聞いてもらいながら、一緒に寝ていました」という、おばあちゃん子。そんな恵美子さんが6月上旬に病気のため77歳で他界した。
自身も左足首を捻挫して離脱していた時期で「かなり落ち込みました」とショックは大きかったが、「そのタイミングで実家に帰省して、家族が応援してくれたからまた頑張れた」と支えに感謝した。
ずっと、祖母へ語っていた夢の一つを自らの手で手繰り寄せた。「本当はここにいてほしかったですけどね。甲子園、達成できたよと伝えたいです」。おばあちゃん孝行の孫は、天国へもうれしい知らせを届けた。