◆第１０６回全国高校野球選手権和歌山大会▽３回戦 智弁和歌山７―０和歌山南陵＝７回コールド＝（２３日・紀三井寺）
和歌山では、智弁和歌山のエース渡辺颯人と宮口龍斗の２年生右腕コンビが零封リレーで和歌山南陵を７回コールドで下し、２年ぶり８強入りを決めた。
頼れる２年生コンビが相手に隙を与えなかった。先発した最速１４３キロの渡辺は今春からウェートトレーニングで体重が３キロ増え「力を入れた球は常時１４０キロを超えるようになってきた」。その直球を軸に４回までに６三振を奪い、無失点で降板。７回から登板した背番号１９の宮口も「負けてられない」と初球から、最速まであと１キロと迫る１４６キロを披露。３者凡退に締め、“完封リレー”を完成させた。
２人はＵ―１５日本代表に選出された中学時代からのチームメート。宮口は「試合がないときは一緒に夜までゲームしていました」と明かす。昨秋の田辺戦では、二塁手だった渡辺の失策などでピンチを招き、宮口が逆転満塁弾を浴びてセンバツ出場への道が途絶えた。渡辺は「冬はその悔しさをもって、２人とも取り組んできた。２人で勝たせて絶対に日本一になりたい」。チームで掲げる「何が何でも甲子園」のスローガン実現へ、両投手はまだまだ腕を振る。（森口 登生）