なでしこジャパンの主将・ＤＦ熊谷紗希（３３）が２４日、パリ五輪の１次リーグ第１戦（日本時間２６日午前０時）、スペイン戦を前に取材に応じた。ＦＩＦＡランク１位で、２３年Ｗ杯女王でもある優勝候補筆頭との一戦を前に「このために準備してきた。明日それを出し、チャレンジするだけ。簡単な試合はひとつもない。全員で、前に進んでいけるように」と力強く語った。
自身３度目の五輪へ向け「初戦は本当に重要だ、と残りの時間で伝えていく必要がある」と強調する。「緊張するなといっても緊張する。メンタル的なところもそうですけど、いかにスペイン戦で勝ち点をとることが重要になるのは再確認しないと。あとは色々な想定の中、チームとしてどう対応するか、改めて確認したい。頭だけでもクリアになるように、助けられる言葉があればいい」と話した。
Ｗ杯女王のスペインだが、同大会で唯一黒星をつけたのが日本。１次リーグで対戦し、圧倒的にボールを保持されたが、鋭いカウンターで仕留め４―０と大勝した。しかしその“再現”を狙うつもりはない。「相手は日本に特別な思いがあるのかなと思う。私たちはいい意味でチャレンジ。昨年（Ｗ杯）と同じ戦い方はしたくない」。相手が警戒するカウンターだけで、再び勝利できるとは考えていない。前からプレスをかける時間、ボールを握る時間など、さまざまな戦いの幅を見せて、ペースを握るつもりだ。リベンジに燃えるスペインを相手に、真っ向から準備してきた戦いで挑む。