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外野3選手が2軍降格…阿部慎之助監督ガチンコモード突入 後半戦「54試合しかない」

スポーツ報知 2024年7月26日 5時15分

 巨人の阿部慎之助監督(45)が25日、外野手3選手を同時に登録抹消し、26日DeNA戦(横浜)から始まる後半戦に向けてスイッチを入れた。G球場で1軍練習を行い、重信、左翼を争ってきた岡田、佐々木に2軍降格を通達。伊藤、新外国人モンテス、オコエが昇格する。前半戦貯金8で首位ターンも仕切り直し。勝負と位置づける8、9月に向け、残り54試合、ガチンコモードに入る。

 セミの鳴き声が響く猛暑のG球場。後半戦開幕前日に、阿部監督がガチンコ勝負モードに突入した。「重信、岡田、佐々木がファームにいく」。1軍練習に参加していた外野手3人に2軍降格を通達し、登録を抹消した。「外野手を3人落としたからオコエを入れる」。投手の伊藤、新外国人内野手のモンテスも含めた大幅な入れ替えを決断した。

 中堅・ヘルナンデス、右翼・丸を固定し、左翼を外野で唯一の競争枠として幅広くチャンスを与えてきた。「思う存分、意識してやってほしい。空けて日替わりでいってるんだから。レギュラーをつかめるチャンスだからね」と萩尾、若林、岡田、佐々木らを柔軟に起用。西武から6月下旬にトレード移籍した若林は「右投手にどんな対応するのか見たい」とテストの意味も込め、右投手先発時に左打者でなく、あえて若林を先発させたこともあった。

 ここまで89試合。支配下登録の外野手については全選手1軍での出場機会を作った。「こっちも見極めることがたくさんある」と厳しい目でサバイバルをチェックしてきた。開幕直後は浅野を3番起用。内野手登録の秋広にも左翼でアピールの舞台を用意し、萩尾には155打席、佐々木には145打席を与えるなど若手を積極的に試しながら、貯金8で5年ぶりに前半戦を首位ターンした。

 143試合の6割以上を消化して後半戦は残り54試合。「すぐだと思うよ。(まだ)54試合と思うのか、54試合しかないと思ってやるのか」と歓喜のゴールテープを切るまで駆け抜けるつもりだ。外野手3人の同時抹消は、早くから勝負どころと位置づけてきた8、9月へ、一段階ギアを上げるメッセージ。今後も競争は継続するが、試す段階ではなく絞り込み、勝利を最優先する時期になってきた。

 現状の左翼の筆頭候補は若林。三遊間を守る新外国人のモンテスや三塁・坂本の打撃の状態次第では、岡本和が一、三塁だけでなく左翼に入るオプションもあり、競争枠だったレフトは若手にとって狭き門になりつつある。重信、岡田、佐々木に代わって昇格するオコエは2軍で7月は月間打率3割4分4厘、サヨナラ本塁打や1試合3盗塁など猛アピールして1軍切符をつかんだ。

 セ・リーグは上位4チームが3・5差にひしめく大混戦。首位の巨人は26日から横浜でDeNA3連戦、30日から甲子園で阪神3連戦と屋外6試合から再出発する。「また開幕だと思って。明日からね」。さあ、後半戦。外野の布陣に変化を加え、真夏の再加速へスイッチを入れた。(片岡 優帆)

 ◆今季の阿部監督の“スイッチ”

 ▽やってやろうじゃないの 開幕直前に色紙に記して決意表明。「少しでもジャイアンツ変わったなと言ってもらえるように」と出陣し、3月29日の阪神との開幕戦(東京D)で快勝。

 ▽ブリブリ指令 5月29日のソフトバンク戦(東京D)の試合前ミーティングで「もっとブリブリ振っていこう」、「超積極的にいこう」と呼びかけてサヨナラ勝ち。翌30日の同カードは5点差逆転勝利。6月4日のロッテ戦(東京D)は23安打18得点。

 ▽何がなんでも 交流戦後のリーグ戦再開にあたり選手に「『何がなんでも』っていう話をして。何がなんでも打ってやる。何がなんでもバントを決めてやるとか。合言葉は『何がなんでも』だ」と大号令。交流戦後は15勝8敗と急上昇。

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