パリ五輪は日本時間２７日午前２時３０分に開会式が行われる。選手たちはパリ中心部を流れるセーヌ川に船で登場する、夏季五輪では初めて競技場の外で行われる異例の幕開け。どんな演出がされるのかにも大きな注目が集まっている。
出演が有力視されている１人が、カナダ人歌手のセリーヌ・ディオンだ。大ヒット映画「タイタニック」の主題歌「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」で知られているが、２２年１２月に難病「スティッフパーソン症候群」を患っていることを公表。２３～２４年に予定されていたツアー中止を余儀なくされた。今年２月のグラミー賞授賞式にはサプライズで登場し、プレゼンターを務めた。
２３日にパリ入りしたことが報じられ、市内のホテルでファンにサインをするなどする姿が報じられた。本人も２５日にＸ（旧ツイッター）でパリに滞在していることを報告。ルーブル美術館を訪れる写真を公開し「パリに戻るたび世界にはまだ体験すべき美しさや喜びがあるのだと思い出される。愛するパリに戻ってこられてうれしい」と投稿している。開会式でのパフォーマンスが実現すれば、１９９６年アトランタ五輪で「ザ・パワー・オブ・ザ・ドリーム」を披露して以来２度目。地元メディアは今回、フランスのシャンソン歌手エディット・ピアフの名曲「愛の賛歌」をカバーするのではないかと報じている。
セリーヌ・ディオンと同じホテルに滞在しているのが報じられたレディ・ガガも出演すると目される１人。今月に入って開閉会式の演出担当がガガのＳＮＳをフォローし始めた、国際オリンピック連盟（ＩＯＣ）が２０日に公開した開会式の告知映像で、２０年発売のアルバム「クロマティカ」を想起させる金属のボディースーツを着たパフォーマーが登場している、などが“匂わせ”ではないかと話題に。ＳＮＳでは、ガガがセーヌ川に浮かぶ白いピアノでピアフの「ばら色の人生」のリハーサルをしていた、とする真偽不明の目撃情報も出回っている。
またマリ出身パリ育ちでフランス国内の若い世代に絶大な人気を誇る歌手アヤ・ナカムラが、シャルル・アズナブールの曲を歌うとみられている。他にもデュア・リパやアリアナ・グランデの名もうわさされている。花の都でのスポーツの祭典を彩るのはどんなアーティストたちのパフォーマンスなのか、見逃せない。