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【高校野球】静高がベスト4進出…背番号3の中野桜佑が無四球完封「先を見ずに、一戦必勝です」

スポーツ報知 2024年7月26日 7時19分

◆第106回全国高校野球選手権静岡大会 ▽準々決勝 静岡商0-2静岡(25日・草薙)

 4強が出そろった。静岡は先発・中野桜佑(おうすけ、3年)が静岡商打線を7安打無四球完封に抑え、2―0で伝統校対決を制した。

 昨夏の背番号1が意地の快投だ。静岡商との伝統校対決となった準々決勝。静高の背番号3・中野が7安打無四球の完封劇を演じた。「打者の反応を見ながら投げることができました。右打者へのスライダーが良かった」。わずか107球で、静商打線に三塁を踏ませなかった。

 1年前はエースナンバーを背負いながら、常葉大橘に初戦敗退。秋の地区大会でも先発し、再び常葉大橘に敗れ、早々と公式戦を終えた。オフは体の使い方を研究。リリース、下半身の体重移動などを意識した。「130キロ中盤がコンスタントに出るようになった」と、手応えをつかんだ。継投も視野にあったという池田新之介監督(47)は「内外、高低、緩急と丁寧に投げてくれた。完投は考えてなかった」とたたえた。

 毎回安打を放ちながら8回まで追加点を奪えない苦しい展開の中、バックも無失策で中野を援護した。7回2死一、二塁では遊撃手の石橋咲人(2年)が三遊間の弱い打球をキャッチ。迷わず三塁手の和田琉汰(3年)に送球し、ピンチを救った。「三塁以外はセーフだったと思う。練習通りです」と石橋。打球を追いかけながら、素早くベースに戻った三塁手は「ちょっと、引っかかり気味のボールが来ることも想定内でした」と、バランスを崩しながら捕球して胸を張った。

 優勝した2021年以来、3年ぶりの4強入り。名門校対決を制した以上に、エース・谷脇健心(3年)ら投手陣を温存させてつかんだ大きな1勝に価値がある。中野は「先を見ずに、一戦必勝です」と、キッパリ。静高がVへの階段をまた一歩のぼった。(塩沢 武士)

 〇…静岡商は3番・中島健太左翼手(3年)が意地の3安打だ。静高先発の中野は小学生時代のチームこそ違うものの、幼稚園から焼津西小―東海大静岡翔洋中と一緒だった。「絶対に打ってやろうと思っていました」。2点を追う9回1死一塁で打順が回り、二ゴロ併殺に倒れたが、「バットを振り抜いた結果なので悔いはないです。中野には甲子園に行ってほしい」と晴れやかな表情だった。

 ★静岡商・斉藤修生主将(9回先頭で左前打も)「後半にひっくり返せると思っていた。投手陣が頑張ってくれたのに、打者が応えられず申し訳ない」

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