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【パリ五輪】丸山桂里奈「球際の守備で後手後手…。納豆のように粘り強く」 初戦黒星のなでしこジャパンにエール

スポーツ報知 2024年7月26日 15時5分

◆パリ五輪サッカー女子 ▽1次リーグ第1戦 日本1―2スペイン(25日、ナント・ボジョワール競技場)

 サッカーの元なでしこジャパンFWで2011年ドイツW杯優勝、五輪3大会出場などを経験したタレントの丸山桂里奈が、パリ五輪初戦でスペインに逆転負けを喫した池田ジャパンの戦いぶりを振り返った。

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 自宅で本並(健治)さんと一緒に見ていました。初戦ということもあり、すごく難しい試合でしたね。先制できたのは良かったけど、スペインの技術、球際の強さは日本を上回っていたと思う。見てる印象ではスペインにボール支配率80%くらい(実際は69%)パスを回されていたけど、もっと怖いチームだと思ってたので、あれなら勝てると思って見ていた。もっとセンタリングを放り込まれると思ったら、サイドで相手が止まることが多かったから、日本は守りやすかったと思う。それだけに、もったいなかった。

 相手の(縦パスなど)ボールが入ったところへの守備をしっかりいけていたら1失点目、2失点目もなかったと思う。最初はできていたけど、あれだけ回される中で、ボールに行く人が行きづらいような持ち方をされていた。もちろん熊谷(紗希)を中心に後ろから声は出してたと思う。でも、周りの声ではなくある程度自分でいかないと、回されて、行ってという繰り返しで守備が後手後手になってマークを外される場面が多かった。

 FWの田中(美南)はフィジカルも相手に負けてないし、キープする時のボールの置き方もよかった。でも、味方がボールを奪った後に相手の裏へ抜け出したり、1人で打開してフィニッシするプレーは少なかった。田中も千葉(玲海菜)もシュート0本。メンバーやシステムが変わる中、コンビネーションや意思疎通面で難しさはあったと思う。

 カウンターを狙うなら、足が速くてドリブルで抜け出せる人がいれば相手が寄るから他の人がフリーになったりする。そういう意味では、宮沢(ひなた)が右MFで先発して、後半に左ウィングバックでプレーしたのは、チーム事情はあるけど、はがゆさを感じた。足が速いので前に置くべきだと個人的には思った。長谷川(唯)も普通はボランチから前めに上がるけど、守備にかられちゃうと攻撃する体力がなくなる。あれでは難しい。

 スペインのパス技術はたしかに高かったけど、守備は(23年)W杯の時の方がまとまっていたように感じた。ボールにいくところとか、連係が中途半端に見えた。納豆とか食べてるかな…。納豆を食べて、球際の粘り強さを培ってほしい(笑い)。私たちはそういうものからも縁起をいただいてた。堅焼きせんべいとか、カッチカチの堅いものを食べてほしい。歯が丈夫だと球際で強くなるから。

 決勝トーナメントなら終わりだけど、まだ予選なので、ここから自分たちの良さを出せるチャンスはある。初戦だったり、アウェーの難しさという感覚があるので、ここからだんだん良くなっていくと思う。清水(梨紗)のケガは本当に痛いけど、高橋(はな)だったり、誰が穴を埋めるか。相手に分析されにくいかもしれないし、頑張ってほしい。

 期待する選手? スペイン戦は出番がなかった、植木(理子)にします。めちゃくちゃ速いスピードで抜け出すとかはないけど、シュートがうまい。昨日はチームとして遠めのシュートがなかった。打ったら何かが変わる。GKがはじくかもしれない。攻め込めなかった時に遠めでシュートを狙うのは彼女はうまいので、期待したいです。(元なでしこジャパンFW)※敬称略

 ◆丸山 桂里奈(まるやま・かりな)1983年3月26日、東京都生まれ。41歳。小6でサッカーを始め、日体大時代は全日本大学女子選手権で4連覇。2003年に日本代表入り。05年に東京電力就職と同時に女子サッカー部マリーゼに入団し、同年新人王。11年女子W杯優勝。五輪は04年アテネ、08年北京、12年ロンドンと3大会連続出場。16年引退。20年に元日本代表GKの本並健治氏と結婚。昨年2月に第1子女児が誕生。現在はタレントとして活動。162センチ。

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