◆ＪＥＲＡ セ・リーグ ＤｅＮＡ２―５巨人（２６日・横浜）
執念が白球に乗り移った。１点ビハインドの３回無死、巨人・泉口友汰内野手（２５）はＤｅＮＡの先発・ジャクソンの２球目、内角高め１４９キロ直球を詰まりながらも逆方向へ。中堅方向に吹いていた風に乗った打球は目測を誤った左翼手のグラブをかすめ、ワンバウンドでフェンスに到達した。自己最長タイの４試合連続安打となる左越え二塁打で出塁すると、無死満塁から吉川の中犠飛で魂のこもったヘッドスライディングで本塁へ生還した。
新たなライバルの眼前で存在感を示した。阿部監督が遊撃、三塁での起用を示唆しているモンテスが来日初打席で初安打をマークした。ライバルに負けじと８回には、勝ち越し打を放った岸田に続いて、なお２死二、三塁から泉口も左翼前へ適時打を放って、追加点。マルチ安打をマークし、「岸さんが先に打ってくれたので、気楽にというか、冷静に打席に入れたかなと思います」と笑い飛ばした。
試合前のノックではモンテス、門脇を含めた３人で遊撃へ。「与えられたところで自分は頑張るだけなので、一日一日をやっていく、っていう思いですね。人のことというより、どれだけ自分の役割ができるか」と泉口。激しさを増した定位置争いの中、冷静に己の仕事と向き合っている。
「１試合でも多く、チームの勝利に貢献できるように１試合１試合を大切にやっていきます」とドラ４ルーキーが後半戦もがむしゃらに食らいついていく。