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【パリ五輪】バレー男子、日本は速攻14本中12本を決められた ブロックを修正していかないと…植田辰哉氏

スポーツ報知 2024年7月27日 20時16分

 日本は3―1で勝たなければならない試合だった。第2セット後半、石川のスパイク決定率が上がり、山本の好レシーブが上がるなど、日本のリズムになって取った。第3セットは高橋藍、西田の強打やサーブなど、理想的な攻撃ができていた。ほぼノーミスに近い出来だった。

 第4セットも、19―21からサーブレシーブが乱れ、ドイツにダイレクトスパイクを打ち込まれながらも、山本の驚異的な守備で、得点につなげ、さらに同点に追いついた。こういうビッグプレーが出ると、一気に勝利をつかむものだ。しかし、28―27とマッチポイントを迎えながら、石川がスパイクをブロックされ、最後は石川のアタックミスで取り切れなかったのが痛かった。このセットの終盤、ドイツのチャレンジが2回とも日本のタッチネットで得点がひっくり返った。まさに紙一重のプレーだったが、何が起きるのがわからないのが、オリンピックだ。

 ドイツのミドルの選手には速攻を14本中12本を決められた。この試合を今後対戦するアルゼンチンも米国は見ている。ブロックを修正していかないと、真ん中を狙われることになるだろう。石川のジャンプが低いようにも見えたし、高橋藍のパフォーマンスもまだまだベストではなかった。

 日本はこれまでも昨年の五輪予選で伏兵エジプトに敗れ劣勢になりながらも、出場権を獲得するなど、逆境をはね返す力を持っている。この日の試合は第1セットの入り方がうまくいかなかった。31日のアルゼンチン戦では、それをまず修正することが大切だ。(08年北京五輪男子代表監督・植田辰哉)

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