◆第106回全国高校野球選手権滋賀大会▽決勝 滋賀学園5―0綾羽(27日・マイネットスタジアム皇子山)
15年ぶりの出場が決まった瞬間、滋賀学園の脇本耀士(てると)投手(3年)は両手を突き上げた。背番号10の最速143キロ右腕が5回まで無安打に抑え、2安打で公式戦初完封勝利。「今までいい結果で終われなかった。最後、自分が締められてよかった」と喜びをかみしめた。
昨夏決勝は近江に7―8で敗れ、2番手で登板した脇本は1回1/3で1失点だった。今大会は背番号1の高橋俠聖(3年)が不調だったため、4登板の脇本が計21回を3失点。エース級の活躍を見せた。
16年センバツは8強。夏は初出場から15年もの歳月を要した。「いいところで取りこぼしがあった。見えない壁があった」と山口達也監督(53)。昨秋、今春の近畿大会で経験値を高め、決勝はタイムリーなしでも勝ち切った。
09年は1回戦で岡田(中日)と西川(ヤクルト)を擁した智弁和歌山に敗れた。この日、2安打のプロ注目・岩井天史(てんすけ)遊撃手(3年)を中心に夏初勝利を目指す。(伊井 亮一)