Infoseek 楽天

【パリ五輪】サッカー男子終了間際に迎えたPKの大ピンチ…したたかな“時間稼ぎ”が相手の失敗と勝利を呼び込む

スポーツ報知 2024年7月28日 9時10分

◆パリ五輪サッカー男子▽1次リーグ第2戦 日本1―0マリ(27日・ボルドー競技場)

 【ボルドー(フランス)=後藤亮太】日本はマリに1―0で勝利し、1次リーグ最終戦を待たずに決勝トーナメント進出を決めた。

 終了間際に訪れた大ピンチにも、若き代表戦士たちは集中力を切らすことはなかった。1―0の後半アディショナルタイム。相手のシュートが、ブロックで滑り込んだMF川崎颯太の手に当たり、VAR判定に持ち込まれた。

 判定を待つまでの数分間、プレーは止まったが、DF高井、FW細谷、藤尾らは、ペナルティースポットに立ち続けて、PKの判定が下されても、その場をしばらく動くことはなかった。

 その場面について高井と細谷に聞くと、同じ思いが頭の中にはあった。

 高井「ちょっと時間稼ぎたかったんで、ちょっと立ってたぐらいですね。(相手と会話していたが)楽しく喋(しゃべ)ってました」

 細谷「時間をかけて、相手にプレッシャーを与えたかったですし、情報もあの時間帯に入ってくると思っていたので。プレッシャーを与えられたかなと思います。(指示ではなく)勝手にやっていました」

 少しでもPKストップの確率を上げるための、それぞれの選手のアクション。実際にその時間に相手PKキッカーの情報はベンチからGKの小久保に送られ、同じ方向に飛んでいた。

 試合後、大岩剛監督も「プレーが切れた時に集中力を失わなかったのは勝因じゃないかなと思います」とたたえ、小久保も「自分に時間を作ったり、相手にプレッシャーをかけたってところが彼らの役割だったのかなと。あんま自分も見てなかったんですけど、すごくいい雰囲気作りでPKに挑めたのかなと思ってます」と感謝。選手たちのしたたかな“時間稼ぎ”が、相手にプレッシャーを与え、PK失敗と勝利を呼び込んだ。

この記事の関連ニュース